こうじ神父今週の説教 |
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こうじ神父
「今週のお説教」
06/07/16(No.248)
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年間第15主日
(マルコ6:7-13)
心のラジオをたえず調整してイエスに従う
‥‥‥†‥‥‥‥
大きいことを言えた義理ではありませんが、長崎の小神学校では典礼係の先輩が
中学生に霊的な話や信仰を育てる話、教訓になるような話を聞かせるという習慣
がありました。今でも続いているといいなあと思っています。
高校生はそれぞれ係を受け持つようになっていまして、私は小神学生時代に典礼
係を仰せつかりましたので、先輩から受け継いだ伝統に従って中学生の消灯時間
15分前になると聖堂に集め、いろんな材料を探してきては話をしました。
いろいろ話したのでしょうが、ほとんど覚えておりません。それでも二つ、確か
に中学生に話して聞かせた覚えのある話があります。そのうちの一つ、ラジオの
話を少し紹介したいと思います。
神学生にとって、ポケットに入るくらいの小さなラジオは、特別な意味を持って
いました。神学校生活は規則ずくめの生活です。その中で反抗期を過ごす中学生、
高校生にとってラジオを所有するということはたいへんな規則違反、反抗的な態
度だったわけです。
私は高校卒業するまでの6年間一度もラジオを持ったことはありませんでしたが、
ラジオを持ちたいと思う人の気持ちは良く分かっているつもりでした。神学校に
いれば純粋によい情報しか耳に入りません。深夜に流れているラジオ番組、その
典型はオールナイトニッポンだったわけですが、そういう番組を聞いて世間に浸
りたい気持ちは理解できたからです。
先輩たちには規則違反をする生徒の持ち物を没収する権限が与えられていました
が、私は結局中学生がたとえラジオを持っていても、それを没収することはしま
せんでした。理由の一つは、どうせこの中学生たちも反抗期を卒業すればラジオ
も自分から手放すのだから、あえて強制的なことをしなくてもいいじゃないかと
思っていたからです。
私はその代わり、中学生に講話をする典礼係の立場にありましたので、強権的な
態度を取らず、もっと中学生の心をつかむような形で反抗期の中でも進学校を辞
めたりしないように、反抗しながらも司祭への道に耳を傾けてもらうように促す
ことを考えたわけです。そこで、規則違反の象徴のようなラジオを話の材料にす
ることにしました。
話の中身はこういうことです。当時のラジオはつまみをいじって放送のチャンネ
ルに合わせる一般的なラジオでした。さらに一度放送に合わせたとしても、電波
が妨害されたり弱まったりして、長く聞き続けるためにはたえず微調整をする必
要がありました。
そうして規則違反を犯して学生たちが深夜放送を聞いているのをある程度知って
いましたので、私はその事実を逆手にとってこう促したのです。「深夜放送をラ
ジオで聞くためにはいつもラジオのつまみを微調整する必要がある。いちばん良
い状態で声を聞くための欠かせない努力だと思う。お前たちはそれが分かってい
るなら、神さまの声を聞くためにも同じようにしたらいいじゃないか」。
「高校受験を前にして神学校を辞めようか迷っているやつも、先輩のしごきがき
つくてやってられないと思っているやつも、イエス様は私にどんな声を届けてく
れるのか、心のラジオのつまみをいつも調整してイエス様の放送に合わせる。そ
うすれば、イエス様の声がよく聞こえて、本当にしなければならないことが聞こ
えるはずだ」。
「心のラジオも一度つまみを調整すればそれでいいわけじゃない。声が聞き取れ
なくなってくることもあるから、その時はまたつまみを微調整して、イエス様の
放送にぴったり合わせるんだ。そうして、イエス様からのラジオ放送を聞き逃さ
ないようにしよう」。
どれだけの中学生がその話を理解できた分かりませんが、少なくとも一人、今五
島で頑張っている後輩の神父さんは、この話を覚えているといつか話してくれま
した。その当時これほどまとまった話をしたかどうかは分かりませんが、「心の
ラジオ」という話をしてくれたことは覚えていると言ってくれたのにはこちらが
嬉しくなりました。
今日の福音朗読であえて一つ取り上げますと、イエスは弟子たちを派遣し、「十
二人は出かけて行って、悔い改めさせるために宣教した」(6・12)とあります。
この「悔い改めのための宣教」というのが、心のラジオをつねにイエスの放送に
合わせ続けなさいと促すこと、チューニングを怠らないように、ラジオのつまみ
の調整を欠かさないようにと声をかけ続けることだと思うのです。
何かのきっかけで一度だけ向きを変えることが悔い改めなのではなく、そのイエ
スへの方向転換を、生涯にわたって続けていくことがまことの悔い改めなのです。
もしラジオについての知識が全くなかったら、初め放送が聞こえていたラジオが
聞こえなくなったとき、あーこれはもう故障したのだと勘違いすることでしょう。
もしかしたらそれでラジオを手放す人もいるかも知れません。けれども、ラジオ
は時間が経つと放送からつまみがずれるもので、またつまみを回して調整すると
ちゃんと聞こえるようになることを知っていれば、古いラジオであってもいつま
でも聞きたい放送が聴けるわけです。
私たちの信仰生活も同じではないでしょうか。私たちは悔い改めの宣教を受けた
のですが、一度受けたからそれで何もしなくてよいのではなくて、生活が変わっ
たり忙しくなったり、今まで持っていた物を失ったり家族を失ったりしたとき大
きく暮らしが変わります。その時に、つまみを調整して、その後もイエス様の放
送が聞き取れるように調整し続ける。そうして、生涯にわたってイエスの呼びか
けに従って人生を全うしたいと思います。
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ちょっとひとやすみ
‥‥‥†‥‥‥‥
▼以前赴任していた教会でお世話になった人を街中で見かけた。夕方5時半過ぎ
に、飽の浦方面から旭大橋を降りてきて左折して国道202号線に左折して合流す
るその瞬間だった。その人は通勤用の二輪車に乗っていた。一瞬の出来事だった
が、ヘルメット越しに私はその人の顔を確認して間違いないと思った。時間帯か
らして、仕事を定時で終え、自宅に帰るところだったのだろう。
▼私は駅から歩いて大波止に向かう途中だったので、その人とは左折で一瞬すれ
違っただけだが、当時の教会に対する奉仕の様子や、家族のこと、信仰の捉え方
など思い出して大波止までの道のりでその人のことをずっと考えていた。頑張っ
ているんだなあ、最後はそう思ったわけだが、一瞬の出来事で、できることとで
きないこと、それぞれ一つずつ見つかった。
▼できることは、その人のために心の中で神さまに祈ってあげること。たまたま
でも、その人と出会った。偶然人生のある一時期出会った。そういう「縁」とい
うものを大切にして、その人のために祈ってあげることは、どこにいてもできる
すばらしい働きである。
▼できなかったこと。バイクからの信号が青になって走り出したその人を、私が
あえて引き留めて話をすることまではできなかったということ。事故につながる
ということもあったが、何も声をかけるまでもないだろう、そういう思いも働いた。
▼時間も出来事も過ぎ去る。私がいたことを決して忘れないでと、そこまで自分
のことを押しつける気はない。お役に立てたなら幸いだし、あとで忘れられても
自分がその時にすべきことをしたのであれば、後のことは気にしない。
▼メルマガを通しての奉仕も、忘れないでなどというつもりはさらさらない。た
だ、関わった時期にできるだけのことをする。単純にそれだけのことです。この
ような謙虚な心構えを、イエス・キリストが支えてくれるを願いたい。
‥‥‥†‥‥‥
こうじ神父絵手紙
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第34回目。地図。ここに行ってきたって報告になればいいなあ。
http://hanashi-no-mori.news-site.net/60716.jpg
詳細は、ホームページ:http://hanashi-no-mori.news-site.net/にて。
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‥次の説教は‥‥
年間第16主日
(マルコ6:30-34)
‥‥‥†‥‥‥‥
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