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■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第295号 ━■■
米7月CPI、17年半ぶり大幅上昇=価格転嫁進み
−8月以降は伸び鈍化へ=エネルギー価格下落で−
【2008年8月17日(日)】 − 先週(14日)、米労働省が発表した7月のCPI(消費者物価
指数)は前年比5.6%上昇と、1991年1月以来17年半ぶりの大幅上昇となった。これは原
油高に伴うエネルギーや食品の物価上昇の影響が衣料品や住居費など幅広い品目に及ん
だためだ。
しかし、このようなインフレ圧力の上昇を示す内容となったCPIデータの発表にもかか
わらず、この日のニューヨークの株式市場や金利先物市場は冷静な反応を示した。
これは、すでに7月中旬以降、原油先物価格が急速に下落し続けており、この日の原油
先物市場も反落したことから、今回の7月のCPIデータは“過去の話”で、現在のインフ
レ状況を正しく示すものではないという楽観的な見方が優勢となったからだ。
14日のニューヨーク証券取引所(NYSE)では、CPI統計の発表直後、インフレ懸念で株
価が下落する場面も見られたが、その後、原油先物価格の下落が確認されると長期的に
は景気鈍化でインフレ圧力は緩む一方で、個人消費は持ち直すとの見方が広がり、結
局、ダウ工業株30種平均は前日比82.97ドル(0.72%)高の1万1615.93ドルで引けてい
る。
●7月CPI、前年比5.6%上昇=第1次湾岸戦争以来の高い伸び
7月のCPI全体指数(季節調整後)は前月比0.8%上昇と、6月の同1.1%上昇を下回った
ものの、市場予想の同0.4%上昇の2倍の伸びとなった。また、前年比は5.6%上昇と、6
月の5%上昇を大幅に上回り、第1次湾岸戦争が進行していた1991年1月以来17年半ぶり
の大幅上昇となっている。
また、過去3カ月(5-7月)平均は、年率換算で10.6%上昇となり、過去26年間で2番
目に高い数字となっている。
一方、FRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコアCPI(価格変動が激しいエネ
ルギーと食品を除いたもの)は、6月と同じ前月比0.3%上昇となり、1月以来6カ月ぶり
の大幅上昇を見せた。また、市場予想の同0.2%上昇を上回り、価格転嫁が進んでいるこ
とを示した。
コア指数の前年比は2.5%上昇となり、これも2月以来5カ月ぶりの高い伸びを示した。
5月の2.3%上昇と6月の2.4%上昇に比べ、月を追うごとにインフレ率が加速しているこ
とが分かる。
過去3カ月(5-7月)平均も年率3.5%上昇と、前回発表された4-6月平均の同2.5%上昇
や2007年全体の2.4%上昇、さらにはFRBが望ましいとするコアインフレ率のレンジ(1.5
−2%)も大幅に上回っている。
こうしたCPIの急伸で、7月のインフレ調整後の実質賃金は前年比3.1%低下となり、
1990年11月以来17年8カ月ぶりの低い伸びで、今後、消費者の購買力の低下が避けられな
い見通しだ。(了)
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発 行 元 :「誰でも分かる!アメリカ経済情勢ファイル:ザ・裏読み」
発行責任者 :編集主筆 増谷栄一
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