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■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第148号━■■
米9月新規雇用者数、ハリケーン被害でも3万5千人減にとどまる
−予想外の雇用と米景気の強さを確認、FRBは利上げ継続へ−
【2005年10月9日(日)】 − 米労働省が先週末(7日)に発表した9月の雇用統計は、8
月29日に米南東部のメキシコ湾岸一帯を襲った大型ハリケーン「カトリーナ」の影響
で、失業者数が被災地のルイジアナ州とミシシッピ州を中心に急増すると予想された割
には、就業者(非農業部門で軍人除く、季節調整済み)数は、前月比わずか3万5000人の
純減にとどまった。
新規雇用者数が前月比で純減したのは、2003年5月以来、2年4カ月ぶりだが、市場で
は、15万−17万5000人の純減と予想、実際には、その5分の1というわずかな減少にとど
まったことに驚きを隠せない。むしろ、米経済の健全性や強靭性が確認された明るいニ
ュースと受け止めている。
ただ、米経済の強さが再確認されたことから、FRB(米連邦準備制度理事会)による
利上げキャンペーンが引き続き、実施されるという見方が市場では大勢となっている。
FRBは9月20日に、金融政策を決定するFOMC(米連邦公開市場委員会)の会合を開き、昨
年6月以来、11回連続となる0.25%ポイントの利上げを実施、このときも市場の一部に
は、8月末のハリケーン「カトリーナ」と9月24日のハリケーン「リタ」による災害の米
経済への影響で、第3四半期(7−9月)と第4四半期(10−12月)の経済成長率が0.5-1%
ポイントも減速する見通しから、利上げキャンペーンは一時休止するという見方もくす
ぶっていた。しかし、今回の雇用統計では、そうした見方も吹っ飛んでしまった感があ
る。市場では、今後、数回のFOMC会合では利上げは休止なしに実施され、政策金利であ
るFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標は現在の3.75%から4.5%まで引き上げら
れると見ている。
9月雇用統計、ハリケーン関連の失業者は23万人
ハリケーン・カトリーナによる失業者数については、米CBO(連邦議会予算事務局)
は、当初、年末までに40万人と推計していたが、先々週、これを20万人に訂正してい
た。9月の雇用統計では、23万人がハリケーン関連の失業者数となり、ほぼCBOの予想数
値と一致した。一方、ハリケーン被災地以外の地域では、就業者数は前月比19万4000人
増加しており、これは、8月までの1年間の月間新規就業者の増加数(19万4000人)と同
じペースで、もし、ハリケーン被害が起きていなければ、9月の雇用統計はこの平均ペー
スで伸びていたと言われる。ともあれ、ハリケーン地域の23万人減とそれ以外の地域の
19万4000人増の差が、今回の米国全体での3万5000人減となっている。
また、今回の雇用統計がそれほど悪くならなかったのは、米経済の強さに加え、ハ
リケーン被災地での復興関連の雇用が増加したことがある。ハリケーンの影響がもっと
も強く出たのは小売業で、災害地のスーパーや商店が閉じた影響で前月比8万8000人減と
なり、ルイジアナ州のスーパーのウィン・デキシー・ストアーズは倒産の憂き目にあっ
ている。このほか、ニューオーリンズなどのホテルやカジノなどを中心にレジャー・接
待業も、同8万人減となった。他方、ハリケーン復興需要と住宅建設ブームもあり、建設
関連は同2万3000人増、復興工事関連の臨時雇用サービスも同3万1700人増となってい
る。ハリケーン以外では、ボーイングが機械工労組ストで1万8000人の失業を出した関係
で、製造業は同2万7000人減となったのが特徴だ。
失業率は、ハリケーン被害の影響で、8月の4年ぶりの低水準だった4.9%から9月は
5.1%へと7カ月ぶりに上昇した。ハリケーン被災のルイジアナ州の失業率では8月の
1.3%から10%、ミシシッピ州でも8月の1.4%から5.1%に急上昇している。(了)
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【ご案内】 − 筆者の増谷栄一が淑徳大学オープンカレッジ池袋校で、「ビジネス・
キャリアアップ講座」(9月15−10月13日までの毎週木曜日の5回シリーズ、午後7時―同
8時半)を開きます。第1回は英語のニュースサイトの使い方、第2回はアメリカの企業ニ
ュースの読み方、第3回はや経済指標の読み方、第4回は米国の株式市場など金融マーケ
ットの見方、最終回は米FRBやホワイトハウス、米議会関連ニュースの読み方について講
義します。英語のニュース記事を教材として使いますので、ある程度英語が読めること
が基本になります。受講料は各1回3000円です。受講のお申し込みやお問い合わせは同大
学池袋サテライトキャンパスの03-5979-706か E-mail: ext@ccb.shukutoku.ac.jpへ。
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発行責任者 :編集主筆 増谷栄一
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