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■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第84号━■■
米7月雇用、わずか3万2000人増=米経済、減速の兆候強まる
◎7月製造業就業者数、前月比+1万人=6月は同−1000人
◎7月建設業就業者数、前月比+4000人=6月は同+3000人
◎7月サービス産業就業者数、前月比+1万4000人=6月は同+6万6000人
うち、小売業就業者数は同−1万9000人;専門・ビジネスサービス業は
同+4万2000人;教育・健康サービス業は同+2万人
◎7月平均時給、前月比+0.3%の15.70ドル=6月は同+0.1%増
◎7月週平均賃金、前月比+0.6%の529.09ドル=6月は同−0.5%
◎7月週平均労働時間、33.7時間に増加=6月は33.6時間
◎7月製造業の週平均労働時間、40.9時間に増加=6月は40.8時間
◎7月週平均労働時間指数、100.0に上昇=6月は99.7(2002年=100)
◎6月就業者数、前月比+7万8000人に下方改定=速報値は同+11万2000人
◎5月就業者数、前月比+20万8000人に下方改定=速報値は同+23万5000人
【2004年8月8日(日)】−米労働省が先週末に発表した7月の非農業部門就業者数(軍
人を除く、季節調整済み)は、前月比わずか3万2000人増の1億3127万人となり、市
場予想コンセンサスの同23万5000人増を20万人も下回る結果となった。
今回の発表では、5月と6月就業者数も見直され、この2ヵ月合計で6万1000人も
下方改訂された。今回の予想を下回った分の20万人を含めると、この3ヵ月間で実に
計26万人が“計算違い”があったことになる。
5月から7月にかけての雇用者の平均増加数はわずか10万6000人で、米政府が年
内に270万人の雇用増加を達成するために当初、見込んでいた月間20万人増のペース
の半分となり、また、労働力人口の自然増のペースと一致し、健全な労働市場を維
持するために最低限必要とされる月間15万人増の水準すらも下回っている状況だ。
米金融市場では、今回の統計結果を見て、この春ごろから米国の経済成長が減
速し始め、企業は新規雇用を最小限に抑える方向で動いていたことが確認されたと
して、雇用回復の過程は事実上、停止したと判断すると同時に、11月の米大統領選
挙の3ヵ月前にして、米国の経済成長は減速が明確になったという認識に変わってし
まった。実際、こうした認識の変化を証明するように、同統計の発表後、ニューヨ
ーク市場の株価は“大暴落”した。
6日のダウ平均株価指数は147ドル(1.5%)安の9815ドルと昨年11月28日以来の
最安値を記録。ナスダック総合株価指数も昨年10月以来の1800ポイント割れとなる
44ポイント(2.5%)安の1776に急落し、昨年8月26日以来の最安値となった。ま
た、ドルが売られ、対円で前日終値比1.2%安の110.36円にまで下落。一方、債券は
上昇し、債券価格と反対方向に動く利回りは、長期金利の指標である10年国債で、
前日の4.40%から4.22%に低下した。
就業者数の伸びが低迷した最大の要因は、サービス産業就業者数の低迷だ。6月
の前月比6万6000人増から7月は同1万4000人増に鈍化した。これは個人消費の低迷を
反映して、小売業就業者数が同1万9000人減と昨年12月以来、7ヵ月ぶりに減少に転
じたためだ。他の専門・ビジネスサービス業が同4万2000人増、教育・健康サービス
業も同2万人増となったのとは対照的だ。
小売業の雇用不振は、先月14日に発表された6月米小売売上高が前月比1.1%減
と市場予想の0.8%減より悪化したこと、また、その後の7月30日に発表された米4‐
6月期実質GDP伸び率(速報値)が、前期比+3.0%(年率換算)と市場予想の3.6‐
3.8%を下回ったことでも明らかになっていた。
問題は、今回の雇用統計の結果を受けて、米FRB(米連邦準備制度理事会)が今
週の10日に開く金融政策決定会合FOMC(米連邦公開市場委員会)で、利上げを行う
かどうかだ。市場関係者の大半は、今回の雇用統計の弱さにもかかわらず、FRBは6
月30日に4年ぶりとなる0.25%ポイントのFF(フェデラル・ファンド)金利の利上げ
を実施したのに続いて、10日も2回目となる0.25%ポイントの利上げを実施すると見
ている。 (了)
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発 行 元 :「誰でも分かる!アメリカ経済情勢ファイル:ザ・裏読み」
発行責任者 :編集主筆 増谷栄一
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