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3分で読めるアメリカ経済情勢ニュース 第8号です!

発行日: 2003/12/3

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■■       ◆3分で読めるアメリカ経済情勢ニュース◆ 
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ドル安と強い景気指標、インフレ懸念を加速=米株・債券市場の波乱要因に

 【2003年12月3日(水)】 − 2日の米株式相場は前日の急伸(ダウ平均
で116.60ポイント上昇)のあとは一転して、様子見待ちとなった。

 ダウ平均株価指数はこの日、45.41ポイント安(0.46%安)の
9853.64、ハイテク株中心のナスダック総合株価指数も9.75ポイント安
(0.49%安)の1980.07と小安く引けたが、だれもがダウ10000ポ
イント、ナスダック2000ポイントの大台を強く意識し始めた証拠でもある。ま
ずは小休止して呼吸を整える機会とみたわけだ。

 主要企業の業績発表も4日の半導体最大手のインテルを除いてあまりないので、
市場はもっぱら景気の動向に神経が向かっている。それだけ、特に最近、噂され始
めたインフレ懸念とFRBによる利上げのタイミングが当初、マーケットが織り込
み済みの5―6月よりも数か月早まるのではないかという疑心暗鬼に変わってきて
いる。

 この心理が強くなればなるほど、投資家の投資態度も不安定になり、株も値上が
ったところなのでとりあえず売って、利益を確定しておこうという動きが出やすく
なる。中央銀行にあたるFRB(米連邦準備理事会)は12月9日に金融政策決定
を行うFOMC(公開市場委員会)の会合を午前から開くが、市場ではこの会合
か、あるいは、1月の次回会合までには実際の利上げはなくても、利上げを示唆す
るステートメントが出されるという見方を強めている。

 このステートメントは、FRBの今後の金融政策のバイアス(数か月先の政策の
方向性)を示すものとして注目されるが、従来のFRBは、「インフレ・リスクよ
りもデフレ・リスクの方が強い」として、インフレ率の低下(ディスインフレーシ
ョン)に注目していたが、この表現が抜け落ちて、インフレ・リスクを懸念する表
現が取られると見られている。

 金利動向に最も敏感な債券市場は、すでに5月までに0.25%の利上げがある
として、債券価格に織り込んできたが、最近は多くのヘッジファンドは2か月早い
3月利上げの確率を引き上げ、3月には短期金利の誘導目標であるFF(フェデラ
ル・ファンド)の金利(現在は45年ぶりの低水準の1%で、実質ゼロ金利に等し
いいといわれている)を0.25パーセンテージ・ポイント引き上げて、
1.25%にするという思惑がにわかに高まってきている。

 また、ある大手の投資顧問会社は、2005年末までには2.5%まで上昇する
という見方も示しているほどだ。

 また、ドルもアメリカの経常赤字の拡大から対ユーロで史上最安値を更新中で、
これもインフレ・リスクを高めている。最近の弱いドルは、経常収支赤字を減らす
ためには弱いドルの環境で輸出を大幅に増やす必要があるという思惑でドルは売ら
れているといわれるが、反対に弱いドルは輸入物価を引き上げ、インフレリスクを
高める。このため、インフレは国債の価値を減殺させるので国債相場に直接悪い影
響を与えるのだ。(了)

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発 行 元   :「誰でも分かる!アメリカ経済情勢ファイル:ザ・裏読み」
発行責任者  :編集主筆 増谷栄一
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参考に前回号を下記の通りつけました。

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■■       ◆3分で読めるアメリカ経済情勢ニュース◆ 
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1日の米株、強い個人消費と景気指標で1年半ぶりの高値、一方で減税効果の後退
懸念も

 【2003年12月2日(火)】 − 12月入って最初の取引となった1日の米
株式相場は活況となった。ダウ平均株価指数が1年半ぶりの高値9899ポイント
(116.60ポイント高、1.19%高)で引けたのをはじめ、ハイテク株の構
成比率が高いナスダック総合株価指数も1989.82ポイント(29.56ポイ
ント高、1.51%高)と昨年1月以来の高値水準で引けた。より幅広い銘柄
(500種)で構成するS&P株価指数も1070.12ポイント(11.92ポ
イント高、1.13%高)と1年半ぶりの高値でこの日の相場を終えた。

 この活況の理由は二つある。一つは11月27日の感謝祭から始まった恒例の
12月ショッピング・シーズン(日本でいえば歳末商戦)がスタートし、ブッシュ
政権の大規模減税で潤った消費者がデパートやショッピングセンターに殺到して、
小売販売高が大幅に伸びたことだ。もともと12月は1年の中で株式相場が最も良
い月に当たることもある。

 もう一つの理由は全米の企業の購買部門の動向を把握するサプライ・マネジメン
ト協会(ISM)の11月の製造業景気指数が62.8と発表され、マーケット予
想の57.9を大きく上回ったことで景気回復の強さが浮き彫りになったことだ。


 一般に景況感を示す同指数が50であれば、景気の好況、不況の分かれ目を示
す。50を超えて100に近づけば近づくほど好況度が高いと判断される。10月
の同指数は57だったが、11月の62.8は20年ぶりの高水準だったことがク
ローズアップされた格好だ。

 小売販売額も確かに、ある市場調査会社のデータでは、感謝祭の翌日の金曜日
(11月28日)の1日だけで全米で72億ドル(約7800億円)にのぼり、前
年比5%近い伸びとなった。しかし、それでも昨年の同じ日の売上高の伸び約7%
を下回っている。

 また、世界最大の小売チェーン・ストアであるウォルマート・ストアは同じ金曜
日に過去最大の15億2000万ドル(約1660億円、前年比6.3%増加)の
売り上げを記録、昨年の14億3000万ドル(約1560億円)を大幅に上回っ
たが、実際にはこの1年間で新店舗出店や増築などで営業床面積が前年比7−8%
伸びたので、実際にはそれほど大きな伸びではなく、その点を市場も判断して、ウ
ォルマートの株価は2.05%下落した。

 これにつれて、大手小売チェーン・ストアのホーム・デポも一時1%下落した
が、引けでは前日変わらずで終わっているように少し割り引いて見る必要もありそ
うだ。他方、米半導体工業会(SIA)が10月の全世界の半導体販売額が年初比
で23%増加して154億ドル(約1.7兆円)に達したと、発表して、半導体関
連株が買われてこの日の相場押し上げに寄与した。SIAでは半導体をたくさん使
う最終商品のパソコンや携帯電話、デジタル家電などの需要の強さを裏付けている
という。

 いずれにしても、消費が強いことは否めないが、それがいつまで続くかは疑問
だ。エコノミストの中には、今回の政府の減税政策で実際に国民に小切手の形でお
金が戻ってくるのは来年の夏までの話で、そこから先は減税の効果もどんどん目減
りしていくと見ている。 (了)

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発 行 元   :「誰でも分かる!アメリカ経済情勢ファイル:ザ・裏読み」
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