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3分で読めるアメリカ経済情勢ニュース 第7号です

発行日: 2003/12/2

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■■       ◆3分で読めるアメリカ経済情勢ニュース◆ 
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米株、強い個人消費と景気指標で1年半ぶりの高値、一方で減税効果の後退懸念も

 【2003年12月2日(火)】 - 12月入って最初の取引となった1日の米
株式相場は活況となった。ダウ平均株価指数が1年半ぶりの高値9899ポイント
(116.60ポイント高、1.19%高)で引けたのをはじめ、ハイテク株の構
成比率が高いナスダック総合株価指数も1989.82ポイント(29.56ポイ
ント高、1.51%高)と昨年1月以来の高値水準で引けた。より幅広い銘柄
(500種)で構成するS&P株価指数も1070.12ポイント(11.92ポ
イント高、1.13%)と1年半ぶりの高値でこの日の相場を終えた。

 この活況の理由は二つある。一つは11月27日の感謝祭から始まった恒例の
12月ショッピング・シーズン(日本でいえば歳末商戦)がスタートし、ブッシュ
政権の大規模減税で潤った消費者がデパートやショッピングセンターに殺到して、
小売販売額が大幅に伸びたことだ。もともと12月は1年の中で株式相場が最も良
い月に当たることもある。

 もう一つの理由は全米の企業の購買部門の動向を把握するサプライ・マネジメン
ト協会(ISM)の11月の製造業景気指数が62.8と発表され、マーケット予
想の57.9を大きく上回ったことで景気回復の強さが浮き彫りになったことだ。

 一般に景況感を示す同指数が50であれば、景気の好況、不況の分かれ目を示
す。50を超えて100に近づけば近づくほど好況度が高いと判断される。10月
の同指数は57だったが、11月の62.8は20年ぶりの高水準だったことがク
ローズアップされた格好だ。

 小売販売額も確かに、ある市場調査会社のデータでは、感謝祭の翌日の金曜日
(11月28日)の1日だけで全米で72億ドル(約7800億円)にのぼり、前
年比5%近い伸びとなった。しかし、それでも昨年の同じ日の売上高の伸び約7%
を下回っている。

 また、世界最大の小売チェーン・ストアであるウォルマート・ストアは同じ金曜
日に過去最大の15億2000万ドル(約1660億円、前年比6.3%増加)の
売り上げを記録、昨年の14億3000万ドル(約1560億円)を大幅に上回っ
たが、実際にはこの1年間で新店舗出店や増築などで営業床面積が前年比7−8%
伸びたので、実際にはそれほど大きな伸びではなく、その点を市場も判断して、ウ
ォルマートの株価は2.05%下落した。

 これにつれて、大手小売チェーン・ストアのホーム・デポも一時1%下落した
が、引けでは前日変わらずで終わっているように少し割り引いて見る必要もありそ
うだ。

 他方、米半導体工業会(SIA)が10月の全世界の半導体販売額が年初比で
23%増加して154億ドル(約1.7兆円)に達したと、発表して、半導体関連
株が買われてこの日の相場押し上げに寄与した。SIAでは半導体をたくさん使う
最終商品のパソコンや携帯電話、デジタル家電などの需要の強さを裏付けていると
いう。


 いずれにしても、消費が強いことは否めないが、それがいつまで続くかは疑問
だ。エコノミストの中には、今回の政府の減税政策で実際に国民に小切手の形でお
金が戻ってくるのは来年の夏までの話で、そこから先は減税の効果もどんどん目減
りしていくと見ている。 (了)

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発 行 元   :「誰でも分かる!アメリカ経済情勢ファイル:ザ・裏読み」
発行責任者  :編集主筆 増谷栄一
ホームページ  :http://www.asahi-net.or.jp/~fl7e-mstn/usfile.html
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ご参考に前回号を下記の通り掲載します。


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■■       ◆3分で読めるアメリカ経済情勢ニュース◆ 
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■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  第6号 ━■■

米ブッシュ大統領、今週にも対EU、対日鉄鋼輸入製品関税の撤廃・縮小を発表へ

 【2003年11月30日(日)】 - 米ブッシュ大統領は今週中(1日から始
まる週)にもEUや日本との間で続いている鉄鋼製品をめぐる“貿易戦争”に終止
符を打つ見通しとなった。

 昨年3月、ブッシュ政権は疲弊著しい自国の鉄鋼業界を救済する目的で、EUを
はじめ、日本、韓国、ブラジル、中国、ノルウエーなど主要対米鉄鋼輸出国に対し
て、セーフガード(緊急輸入制限措置)条項を適用し、2005年3月までの3年
間、最高税率30%という制裁関税を外国からの輸入鉄鋼製品に課し、事実上、ア
メリカ国内市場から締め出している。

 しかし、発動から1年近くたって、急展開を見せ始めてきた。背後には2004
年大統領選挙やEUや日本による“逆制裁関税”の発動の脅しが効いている。もと
もと、安い鉄鋼製品を買いたい自動車業界はこの制裁関税には反対だった。まし
て、EUや日本、中国といった巨大な輸出市場から“逆制裁関税”を受けた場合の
国内中小輸出業者からの反発は大きく、このままでは大統領選挙で苦戦すると判断
したブッシュ政権も無視できなくなってきている事情があるようだ。

 欧州15カ国からなるEU(欧州連合)はアメリカの制裁関税発動に呼応して
、早くから違法性を唱えて、アメリカに猛烈に抗議し、その仲介に入った国際貿易
問題のトラブル・シューターである世界貿易機関(WTO)もアメリカの輸入鉄鋼
に対する制裁関税は自由貿易に対する違法行為であることを認めていた。

 ただ、アメリカ側は納得せず、控訴して争っていたが、結局、今年11月10
日、WTOは控訴委員会を開いて、改めてアメリカの違法性を最終的に確認し、
12月1日にはWTO総会で正式採択する予定だった。それを受けて、EUはもち
ろん、日本、ノルウエーなども自国に輸入されるアメリカ産品に対して、“逆制裁
関税”を課すと表明していたのである。

 しかし、EUはギリギリの28日になって、窮地に立たされたブッシュ大統領が
数日中にも撤廃も視野に入れて声明を出す意向に変わったことから、正式採択を当
初の12月1日から9日間の猶予を与えて、12月10日に延期することに同意し
た。本来なら12月1日決定後、12月6日から制裁発動だったから土壇場での
“戦争回避”である。 (了)

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