『あふりかくじらの自由時間』【70】
発行日時: 2005/9/26 ★.+・゜゜・。☆ ○o.+・゜゜・。○o.++++++++++++++
『あふりかくじらの自由時間』
【70】
http://africanwhale.net/index.htm
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紫色のジャカランダは、その巨大な桜のような身体を空に伸ばし、
あふれんばかりの生命をたたえている。
ビルの5階まで届く勢いで、風にゆらりと花びらをなびかせる。
陽射しは強い。
少しずつ、強い熱を帯びていく。
ジンバブエに、夏が来るのだ。
ハラレに到着して、早ひと月が過ぎた。
★ ★
お変わりありませんか。
小笠原に台風が来ていたということで、ザトウクジラをはじめてみた
父島沖の青い波を思い出しました。
地球のパワーは、人知の及ばないところにあります。
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財布を持ち歩く癖がなくなった。
クレジットカードも使わず、ショップのポイントカードもSuicaも
すべて鍵のかかった引き出しの中に放り込んである。
ハラレ中心部にあるオフィスビルの一階、小さなごく普通の
カフェレストラン(こんなおしゃれな名称は似合わないが)に行き、
たとえばチキンとライス、小さなサラダのついたランチのセットに
ペットボトルのコーラをつける。
160,000ジンバブエドル也。
現時点での最高額紙幣は二万ドル。それが8枚必要である。
ちょっとスーパーでお買い物をする。
数十万ドルはあたりまえ。国際クレジットカードは使えない。
ひとびとは皆、まるでたったいま銀行でおろしてきたような
札束を持ち歩いている。そうでないと生活できない。
財布など、無用なのである。
なぜって、入らないから。
★ ★
貨幣の価値が下がるということを、この生活自体が如実に物語っている。
ジンバブエの独立は1980年。
当時、一ポンドが一ジンバブエドルという時期もあったという。
独立前は南ローデシアという名の少数白人政権。長い期間の独立闘争があり、
たくさんの血が流れてジンバブエとして独立した。
国名は「石の家」という意味がある。
独立から現在までずっと政権の座にあるのはムガベ大統領。
ジンバブエドルの貨幣価値は、崩れ落ちるように下がっていった。
現在では政府の公式レートが1米ドルあたり26,000ジンバブエドルだが、
政府もどんどん通貨の為替レートを下げていく。
しかし、実勢レートとしてはその倍以上の50,000ジンバブエドル。
最近では、70,000ジンバブエドル近くまでに下がっているときく。
ジンバブエドル紙幣を持っていては、どんどん損をしていくのである。
★ ★
このような状況に陥った原因はいくつも考えられるのだが、
ともかくムガベ大統領がこのような実際の動きに合致しない統制経済を
強行していくのであれば、現ムガベ政権が終了する前にこの国の
経済が完全に崩壊していく可能性はあまりに高い。
外貨が不足しているため、いろんなものが買えない。
多くの企業や工場は操業を停止、もしくは半分以下に抑えて凌いでいる。
ガソリンが慢性的に不足しているため、警察官のパトロールは自転車である。
★ ★
憲法改正案が国会を通り、ムガベ大統領がそれに署名した。
これにより、多くの規制がまた増える。
もともと豊かな土地で気候も良く、アフリカのブレッドバスケットと
いわれていたくらいに豊かな農業生産に支えられていたこの国は、
植民地から脱却してもまだ白人大農場に牛耳られていた。
その土地の所有権問題を解決しようと土地を国有化した。
すると、生産はストップし、豊かな土地があるのに食料が不足する。
憲法の改正により、「反政府的」な人間はパスポートがもらえない。
ひとびとの移動まで制限される。
NGOに対しても、「反政府的」だとして政府は規制を加えている。
★ ★
英米や国際社会はジンバブエに対して非常に厳しい態度をとる。
しかし、この国を見てほしい。
政府にため息をつきながら、強く生きている人々がいる。
毎日の生活がここにあり、札束を手に店で並ぶ。
国際社会が圧制の拠点として激しく非難したとて、手を差し伸べなければ
いけない人々がそこにいる。
建前じゃない。
きれいごとじゃない。
何とかして手立てを考えなければならないというのは、国際社会の責任である。
第二のアパルトヘイト(むろんジンバブエの場合は、白人大農場に対する
強硬な態度を指すが)を生み出さないためにも、周辺諸国はその役回りを
真剣に考え実行に移さなければならない時期に来ている。
こうしている間でも、毎年のように咲き誇るであろうジャカランダを、
ひとびとが何事の不安もなく見上げられるその日のために。
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家が決まりました。
十月最初にはそちらへ移ります。
ぜいたくな家です。心苦しくなるくらい。
でも、そのお金の分、もらっているお給料の分、意義のある仕事を残せ
ということなのだろうなと思いながら、食事くらいは少し節約生活をしなければと
思いつつあるこのごろ、ジンバブエ生活二ヶ月目です。
いつも読んでくださり、感謝です。
どうぞご自愛ください。
あふりかくじら
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『あふりかくじらの自由時間』【70】2005年9月26日発行
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*暗いな、しかし。お日様はまぶしいんだけどね。
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トップページ更新されてなくても、ノートは更新されてますので。
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