『あふりかくじらの自由時間』【59】
発行日時: 2005/2/28 ★.+・゜゜・。☆ ○o.+・゜゜・。○o.++++++++++++++
『あふりかくじらの自由時間』
【59】
http://africanwhale.net/index.htm
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人々の拍手と派手なパーティ用クラッカーのリボンに迎えられ、ホールの前へ
進んできたその女性は、テレビや新聞で見たビッグスマイルから連想した
ビッグなアフリカン・ママとは少しちがって、きれいなアフリカの衣装を
身にまとってこじんまりとした印象の魅力的なひとだった。
ケニアの環境副大臣であり、ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイ氏
である。
★ ★
いかがお過ごしでしょうか。
ここ日本では、まだ気温の低い日が続いています。
風邪などお召しではありませんか。
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たまたま知り合いの方が声をかけてくださったおかげで、先週来日していた
ケニアのワンガリ・マータイ氏のレセプションパーティの一つに顔をだせる
機会をいただいた。
隠れミーハーなわたしは、うきうきして赤坂プリンスに行き、
マータイ氏の登場を待った。
パーティ会場には、ケニアやアフリカ関係者が広く集まっていた。
京都議定書の発足記念で来日したマータイ氏は、連日のようにシンポジウムや
テレビのインタビュー、小泉首相と会談したり取材を受けたりと大人気であった。
★ ★
マータイ氏の登場までも時間があったけれど、彼女をお迎えしてからもゲストを
立たせっぱなしで入れ替わり立ち代りの「ご挨拶」が延々と一時間以上も続く、
さんざんなオープニングのパーティであった。(これこそ、無駄なのでは…)
そのような経緯もあって最初ははらはらしたが(だってこれではあんまり
「歓迎」しているとは思えない)、ともかくマータイ氏ご自身のスピーチの番が
やっとめぐってきたとき、飽き飽きしていた会場が一気に沸いた。
★ ★
その淡々と、しかしはっきりした語り口はとても説得力があり、それはまた
彼女自身の苦労してきた経験に裏付けられたものである。
日本にやってきて、その伝統的な文化を大切にしながら近代的なものとうまく
融合させているということに感銘を受けた、という。
また、環境問題への取り組みを、森の大火事を消そうと努力をする小さな
ハチドリにたとえてこう言った。
「今日、自分のできることからひとつずつやっていくことが大切」
なんてシンプルなことばなのだろうと思う。
結局のところ、環境問題を語るときに、余計なことばなどいらないのだ。
どれだけわかりやすく、人々に浸透することばを使えるか、ということ
なのである。
マータイ氏ほどの経験を積み、苦労をした人ほど、そのエッセンスを
凝縮したようなことばを使う。これは、一朝一夕でできるものではないと思う。
★ ★
『もったいない』ということばとそれに込められた精神性に感銘を受け、
マータイ氏はその日本語を何度もインタビューの中で口にした。
「もったいない」とは、辞書によると以下の意味があるらしい。
1)「値打ちが十分に発揮されずに終わるのが惜しい」
2)「恐れ多い。有難い」
3)「神仏・貴人に対し不都合なふるまいだ。罰が当たる」
このことばについては、環境ジャーナリストの枝広淳子さんがよく書いている:
http://premium.nikkeibp.co.jp/mirai/index.shtml
環境を考えるときに、日本語の持つこの精神性はとても大切なのではないかと
わたしも共感する。
そしてこれは、英語に訳すのがとても難しいことばのひとつである。
「wasteful」というのでは、もちろん2)の意味は含まれない。
★ ★
日本において、アフリカの抱える問題とアフリカの素晴らしさについて語るのも、
やっぱり偉そうに御託を並べる前に、シンプルなことばで説得力をもたせるのが
いちばんなのだ。
見習いたいものである。
★ ★
ところで、マータイさんは数々のインタビューの中で、ケニアでは
「very thin plastic」が一度使われただけで捨てられてしまう、という発言を
している。
これを、色んなサイトに掲載された記事などでみてみると、ことごとく
「とても薄いプラスチック」などと訳されてあって(首相官邸のサイトも
そうだった)、パーティの通訳さんもそうおっしゃったのだが、これは文脈から
すると「plastic bag」、つまり例えば「スーパーのビニール袋」などのこと
ではないかと思うのだが、違うだろうか。
だって、突然「薄いプラスチック」って何のことだ?と思わないだろうか。
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インフルエンザ、わたしはばっちりかかりましたが、やっと復活しております。
マータイ氏を近くで見てお話を聴くことができて、生命力がアップしましたよ。
まだまだ寒い日が続き、インフルエンザも大活躍(!)しているようです。
どうぞお気をつけて。
読んでくださり、ありがとう。
あふりかくじら
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『あふりかくじらの自由時間』【59】2005年2月28日発行
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