『あふりかくじらの自由時間』【54】
発行日時: 2004/10/12 ★.+・゜゜・。☆ ○o.+・゜゜・。○o.++++++++++++++
『あふりかくじらの自由時間』
【54】
http://africanwhale.hp.infoseek.co.jp/
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北欧のヴェニスと呼ばれているスウェーデンの「水の都」ストックホルムには、
うつくしく彩られた中世の街並みに溶け込む、シンプルさとゴージャスさの
同居した建物「市庁舎」がある。
その建物は、クングスホルメン島という、中心街に程近い島に、
背筋を伸ばして建っている。
建物の中には黄金の間というなんともきらびやかなホールがあり、
ノーベル賞授賞式ののち、晩餐会が行われてから、ここでは舞踏会が
ひらかれるのだという。
この建物ひとつとっても、スウェーデンは愛するべき国だと思う。
★ ★
台風がきたり、陽が射したり、静かな雨が街を湿らせたりしています。
あなたは、いかがお過ごしでしょうか。
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ワンガリ・マータイ氏というひとが、2004年のノーベル平和賞を受賞したそうだ。
ケニアの環境活動家である。
アフリカ女性で初の受賞ということで、メディアをにぎわせている。
お恥ずかしながら、この方のことを存じ上げなかったので、ニュースなどから
ひっぱってくることにさせていただく。
環境保護と住民の生活向上のための植林運動を行う「グリーンベルト運動」
というNGOを創設、三十年近くにわたり草の根で活動してきたというマータイ氏。
グリーンベルト運動は、環境保護にとどまらず、植林を通じて貧困に苦しむ
女性たちに賃金収入と技術を得てもらうなど、いわゆる「持続可能な開発」を
意図したものだという。
女性の生活向上とエンパワメントに大きく貢献したというその活動には、
いまや三万人以上の女性が参加しているとのことだ。
環境保護のみにフォーカスせず、「小さな循環」を意識した活動の広がりこそ、
人間が生活していく、さらにはその生活を「向上」させていくという上で、
とても大切なものなのだとおもう。
★ ★
マータイ氏は、1960年代に米国で学び、その後ナイロビ大学で博士号を取得、
運動を率いていくなかで、ケニアの前政権であるモイ政権から弾圧され、
反政府的だとして何度も投獄されたという。
その後、昨年発足したキバキ政権で、副環境相に任命された。
詳細は知らないけれど、女性としてのこの強さに敬意を表したい。
何十年もかけてひとつの目標のために、何度も厳しい状況に追い込まれながら
つきすすんでくる、そのエネルギッシュな人生。
新聞に載った彼女の満面の笑顔が印象的だ。
★ ★
今回の件は、ノーベル平和賞を環境分野に広める試みであると聞く。
いままでアフリカのひとでノーベル賞をとったひとといえば、なんといっても
アパルトヘイトの撤廃に大きく貢献をした南アフリカのネルソン・マンデラ氏、
そしてフレデリック・デクラーク氏を思い浮かべる。
それからノーベル文学賞といえば、南アフリカのJ.M.クッツェー氏。
そしてここに加えさせていただきたいのが、生きていればきっとノーベル文学賞
をとってしまっていただろう、と言われる作家ベッシー・ヘッド。
こればっかりは残念でならない、と思っているのはもちろんわたしだけではない。
★ ★
生きていくうえで、必要なのはこのマータイ氏のような前向きな
パワーなんだなぁと思いつつ、「この活動を支えてくれたケニア人と
世界のすべての人々に感謝したい」という彼女ことばもまた、大切なものを
示唆してくれている。
こういうふうに、歳を重ねて生きたいと願っている。
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こうして色んな分野で活躍されるひとが増えてくると、「ノーベル平和賞」
という名称が変わってくるのではないかな、と思ったりするのです。
平和って、「戦争がない」という状態すべてのことを言うわけではありませんし、
世界には、環境破壊や貧困などの問題が山積みです。
きっともっと、パワフルなひとたちが出てくるのではないかしら。
しかし、ノーベル賞の賞金は日本円で約一億五千万円だとか。
いったい彼女はこのお金をどう遣うのでしょう。
いつも読んでくださり、ありがとう。
あふりかくじら
参考:
http://www.asahi.com/international/update/1008/009.html?2004
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『あふりかくじらの自由時間』【54】2004年 10月12日発行
【発行者】 あふりかくじら
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