『あふりかくじらの自由時間』【48】
発行日時: 2004/7/3○o.・゜゜・。★・。.・゜゜・○o.・..・゜゜・。★
あふりかくじらの
じゆうじかん
【48】
○o.・..・゜゜・。★○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。★
早くもすっかり夏休み色の空気になったような、緑鮮やかな七月でございます。
日中など、もう草いきれが目に見えそうな夏です。
体調など崩されていませんか。
こういうときほど、温めたミルクで淹れるお砂糖たっぷりの
アフリカン・ティーが、体力を持たせるための格好の飲み物でしょう。
当方、多くのアフリカの方があまり好まれない、ちっとも甘くない
冷えた烏龍茶をいただいてますが。
どう過ごされていますか。
○o.゜゜・。★
贅沢な一枚である。
深夜、小野リサの『ナイマ〜メウ・アンジョ〜』というアルバムを、
やわらかいボリュームで、まぶしい太陽の光を思いながら聴いている。
最近のお気に入りの一枚。
小野リサと言えばボサノヴァだけれど、このアルバムでは中東からアフリカまでの
たくさんの曲に独自のアレンジと、「エキゾチック」なくせにどこか懐かしい
楽器などを加えて、彼女があの眠たい声で唄っている。
やっぱり、ブラジルのにおいもする。
ブラジルには、アフリカルーツはもちろんアラブ系の人々も多いそうで、
音楽もその影響をうけていたりするらしい。
まるで、船に乗って遠い時代の遠い国へのんびりと旅をしていくような
画が浮かぶ。
優しくて懐かしくて、陽気だ。
★ ★
そのアルバムのうちアフリカの曲は、小野リサがウガンダ出身のひとと
書いた子守唄、西アフリカはベニンやトーゴの曲、伝統的なヨルバの人々
(現ナイジェリアあたり)の曲、それから、かの有名な南アフリカ国歌
『ンコシ・シケレリ・アフリカ』(ズールー語)などがある。
それよりも何よりも、わたしがこのアルバムを手にとってしまったのは、
あの曲が入っていたからに他ならない。
『マライカ』という曲を、あなたはご存知かもしれない。
もともとはタンザニア民謡だそうだが、アフリカ生まれの曲の中では
もっとも有名な曲ではないだろうか。
『マライカ』が世界的に知られるようになったのは、南アフリカ出身の有名歌手
ミリアム・マケバが1960年代に唄ってからのことだという。
(わたしの敬愛する作家ベッシー・ヘッドは、マケバを絶賛したエッセイを
書いている。ベッシーもまた、マケバのように南アフリカから亡命したひとだ)
「マライカ」とは「天使」の意で、お金のない男が天使のようにうつくしい
愛する女性に求婚するという内容の、愛らしいラブソングである。
★ ★
わたしのいたエディンバラ大学では、毎年、学会後にハイランド地方に行き、
皆で二泊ほど滞在してアフリカ文学のワークショップなどをやりつつ、
たっぷりの自然を満喫するという合宿のようなイベントがあるのだが、
『マライカ』と聞いていつも思い出すのは、そのとき泊まったバーン・ハウスと
呼ばれる元豪邸の広いリビングだ。
夜も深まるころ、ワインを傾けながら、楽器が得意な者がそれを披露したり、
歌やダンスをみせたり、笑い話を聞かせたりと楽しい時間を過ごすのだが、
あのときいちばん盛り上がっていたのは、何を隠そうこのうつくしくて
ロマンチックな『マライカ』だったのだ。
『マライカ』はスワヒリ語で唄われる曲だ。
(スワヒリ語とは、ケニア・タンザニア・ウガンダなどアフリカ東部から
中部にかけて話される共通語である。念のため)
そして、自慢ではないが、わたしはスワヒリ語ができない。
あの場にいた20人ほどのうち、記憶にある限り約三割ほどの人間が
スワヒリ語を解し、その歌を熱唱していたわけだが、わたしを含め残りの
約七割には、歌詞の意味をはじめ彼らの言っているスワヒリ語の冗談なども
わからないとは、これほど悔しいことはない。
(しかも大爆笑して大盛り上がりだった…。こういうことほど忘れられない)
酔っ払って盛り上がっているひとびとに混ざって踊ったりしながら、
いつの日か『マライカ』を憶えて熱唱してやる、と心に誓ったのであった。
★ ★
あれから三年後の夏。
このうつくしいラブソングの歌詞(と対訳…)を、やっと手に入れることが
できたわたしは、ミリアム・マケバではなく小野リサの歌声に耳を傾け、
くすぐったいような曲の愛らしさに、とりあえず浸っている。
★ ★
『マライカ』MALAIKA(天使)
MALAIKA NAKUPENDA MALAIKA
MALAIKA NAKUPENDA MALAIKA
NAMI NIFANYEJE KIJANA MWENZIO
NASHINDWA NA MALI SIN, AWE, NINGEKUOA MALAIKA
NASHINDWA NA MALI SIN, AWE, NINGEKUOA MALAIKA
マライカ 僕の恋する天使
マライカ 僕のいとしい天使
いったいどうしたら良いのだろう 僕はまだ若くて
結納金も払えない ああ、君と結婚できたらなあ マライカ
結納金も払えない ああ、君と結婚できたらなあ マライカ
(小野リサ『ナイマ〜メウ・アンジョ〜』より)
○o.゜゜・。★
ところで、「日本のうた」を歌ってくれと言われたら、どの曲にしますか。
「すきやきソング(上を向いて歩こう)」ではないものだとしたら。
…いつも読んでくださり、感謝です。
どうぞご自愛くださいませ。
あふりかくじら
追伸:
ウェブサイト、申し訳程度ずつ更新してます。気が向かれましたらぜひ。
「あふりかくじらノート」は頻繁に更新してます。
○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。★
『あふりかくじらの自由時間』【48】2004年 7月3日発行
【発行者】 あふりかくじら
【メール】 africanwhale@mail.goo.ne.jp
【URL】 http://africanwhale.hp.infoseek.co.jp/
☆★このメールマガジンは以下のサイトより発行されています★☆
『まぐまぐ』http://www.mag2.com/m/0000058315.htm
『melma!』http://www.melma.com/ (マガジンID: m00103336)
『Macky!』http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=africanwhale
『めろんぱん』http://www.melonpan.net/mag.php?005603
○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。★
このメルマガを読んでいる人はこんなメルマガも読んでいます
- 週刊アカシックレコード
- 02年W杯サッカー韓国戦の「誤審」を世界で唯一「前日」に誌上予測し、誤審報道を「常識化」した推理作家(金正日の「遺書」で始まる「中朝戦争」後の北朝鮮...
- 宮崎正弘の国際ニュース・早読み
- 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析
- Africa Now!
- アフリカの生活を覗いてみよう!アフリカの田舎町に住む唯一の日本人ツアーガイド ちはるが、アフリカの人々、食べ物、生活などを写真つきで紹介します。南ア...
- 虹の国・南アフリカ情報・2008
- 南アフリカは1994年に新政権が誕生しました。2010年にサッカーWカップが開催されます。最近の南アフリカの情報をお伝えします
- グローバル・エイズ・アップデート
- 地球規模の広がりを見せるHIV/AIDS問題。アフリカなど途上国を中心に、現状と国際社会、市民社会の取り組みの最新情報を伝えるメールマガジン。
![メルマガスタンド[メルマ!]](/img/common/melma_logo.gif)








