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『あふりかくじらの自由時間』【47】

発行日時: 2004/6/25

○o.・゜゜・。★・。.・゜゜・○o.・..・゜゜・。★

      あふりかくじらの
             じゆうじかん
                     【47】

○o.・..・゜゜・。★○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。★


湿度の高い、暑い日が続いています。

そんななか、今週の火曜日に大学生のふりをしてジーンズはいて
母校をうろついていたら大学生に間違われちゃった!
……なんていう話はさておき。

その大学でもっと刺激的なお話を拝聴いたしましたので、さっそくここに
記しておこうと思います。

★ ★

すっかり夏気分の日本です。
いかがお過ごしですか。

気がついたら百万人のキャンドルナイトの日が過ぎてしまっていた、
あふりかくじらでございます。

 ○o.゜゜・。★

携帯やパソコンなどのハイテク機器にコンデンサーというのがあり、
それをつくるタンタルを含む物質が「コルタン」という物質だそう。
これだけハイテク機器の普及している時代だからさぞや需要があることだろう。

そのコルタンの他にも、銅、ダイヤモンド、金、錫石、コバルト、
そして石油など。
これだけ豊富な資源を持つ国がある。

コンゴ民主共和国である。
(隣には、「コンゴ共和国」というのがある。でも今回は、キンシャサという
首都がある国の話)

★ ★

今回わたしの母校で講義をしてくださったコンゴ民主共和国出身の方は、
わたしがお世話になった方で、いつも深いお話をしてくださる。
今回は、アフリカ研究を始めて間もない大学生たちのための講義だった。

コンゴ民主共和国の内戦の歴史は複雑な構造ではあるが、その大きな要因の
ひとつとして、上記のような豊富な資源と、それを目的とした内外の利害関係が
もつれ合っている点ははずせない。

西欧の企業なども入り込んでくるわけだ。
そして、資源採掘しては軍事費に回すという構造である。
いまあなたがご覧になっているパソコン画面もまた、その資源争奪の血みどろの
内戦の要因のひとつとなっている。

民族紛争とか内戦などと言っても決して遠い世界の話ではなく、
また歴史的要因(植民地政府の影響、冷戦時の米ソの介入など)のみならず、
このような経済的要因ははずせない一面である。

(わかりやすい解説発見。ご興味おありでしたら
 → http://tanakanews.com/d0602congo.htm )

つまり、他人事ではないといいたいわけで。

★ ★

キリスト者でもあるその方はまた、ひとつの刺激的な話をされた。
学生たちは、びっくりして目を丸くした。

アフリカに宣教師を送り込む植民地主義。
利用されたキリスト教の中で「黒人種」は「呪われた人々」として解釈され、
ヨーロッパが「救わなければならない」存在であった。
なんとキリスト教の中のその定義は、1965年まで続いていたという。

(以下の本に詳しい話あり:
 W.ブールマン著『選ばれざる人びと』サンパウロ出版 )

劣等人種のイデオロギーから解放されようと、逆に「アフリカ」を
ひとつとして考えるようなパン・アフリカニズム的思想が生まれる。
これは、民主化のステップとして重要なことではある。

★ ★

けれども「アフリカ」はひとつの国ではなくて、たくさんの「国」
(それは旧植民地の延長線上のような部分も大きいけれど)それから、
たくさんの「民族」「言語」があるわけだ。
そういうことを、彼は言った。

自分自身も、日本で電車に乗ってとなりに誰も座りたがらなかった経験がある、
という話も付け加えた。

コンゴ民主共和国では、一ヶ月20米ドルの収入で暮らす人々も多くいる
ということも。(もちろん全部の国民がそうというわけではないが)
二千円とすこしの金額だ。
それでは、パソコンを買うことは難しい。
資源があるのに。

★ ★

グローバリゼーションというものが、アフリカに対して経済的な搾取に近い
意味合いで語られる中で、やっぱりこの構造を生み出したのはどういう
歴史だったのかというところで、ポジティブな方向性を突き詰めてみたいと
切に願う。
「アフリカ問題」は「地球問題」だ。

そういうことを、彼はまたはっきりと頭に叩き込んでくださった。
暑い中、わざわざ山の中の大学まで足を運んで、わたしもまた
勉強になる一日だった。

 ○o.゜゜・。★

ビジネスの翻訳をするときも、たくさん調べ物をします。
色んな分野の話が出てきて、専門用語に苦心しますが
新しいことを知るのはたまらなくエキサイティングです。

語学は生きている。
その背景の歴史や社会の流れを知ることで、深みが増します。

ちょうど、環境分野を調べ、自然エネルギーについて考えているときの
資源の話は、深く心に残りました。

ケータイもパソコンも持っているラッキーなわたしは、
その事実を認識しつつ、やっぱり書き続けていこうと思います。

あなたがもし、暑いところにおられるのでしたら、どうぞこの夏
ご自愛ください。
ときおり、アフリカのことを考えつつ、涼んでください。

いつも読んでくださり、ありがとう。

                   あふりかくじら  

 ○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。★

『あふりかくじらの自由時間』【47】2004年 6月25日発行
【発行者】 あふりかくじら
【メール】 africanwhale@mail.goo.ne.jp
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