『あふりかくじらの自由時間』【39】
発行日時: 2004/1/26○o.・゜゜・。★・。.・゜゜・○o.・..・゜゜・。★
あふりかくじらの
じゆうじかん
【39】
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ひんやりとした空気が満ちていますが、太陽はあふれんばかりです。
こんなに平和的なのに、地球のどこかではいつも大変なことがおきていて、
人が亡くなったりしています。
もちろん、イラクだけではなく。
いかがお過ごしでしょうか。
天気の良い月曜日です。
○o.゜゜・。★
作家ベッシー・ヘッドの書簡があまりにも(わたしの書棚で)煩雑に
なってしまっているので、徐々に整理しつつあるのだが、ときおり
思わずじっくりと読みふけってしまうような手紙もある。
ほとんどがタイプライターでぎっしりと打ってあるベッシーの手紙で、
なかには手紙を受け取った郵便局でそのまま走り書きをして出した、
手書きの返信などもある。
とにかく数が多い。
手紙の相手は、作家や政治家、友人など実に多岐に渡る。
そのなかでとくにうつくしいのが、アメリカの有名な作家
アリス・ウォーカーとの手紙のやり取りである。
★ ★
その手紙は、手書きで送られたアリスのこんなことばから始まる。
'Dear Bessie Head, As you may know already I am a deep
admirer of your work. It has helped me to see things more
clearly, to understand, to grow....'
「ベッシー・ヘッドさま、もうご存知かもしれませんが、
私はあなたの作品の熱心なファンです。あなたの作品は、
私に物事をはっきりと見る目をもたせ、理解させ、成長させる
助けとなりました…」
1974年当時、この手紙はアリスが編集に携わっていた'Ms.'という雑誌への
短篇小説掲載依頼である。
ここから、ベッシーがMy other halfと呼んだアリスとの交流がはじまる。
★ ★
ベッシー・ヘッドは長い長い手紙を書く。
南アフリカのこと、アパルトヘイトの悪、愛について、ウーマニスト、
アメリカ南部のこと、それからお互いの作品について。
アリスの小説を読んで、ベッシーはこう書いている。
「(あなたの作品を読んで)即座にわたしが惚れ込んでしまったのは、
その、自由でとどまるところを知らずにどこまでもいってしまい、
まっすぐに誰かの魅力<magic>と痛み<pain>を愛してしまうような、
同情のあり方です」(あふりかくじら訳)
こんなふうに書かれてしまうと、わたしはくらくらきてしまう。
アリス・ウォーカーとのやり取りは、ボツワナ大学の教授や
博物館の職員の方もお勧めしていて、うつくしいことばにみちている。
愛にあふれた手紙である。
★ ★
1964年に、ベッシーは南アフリカからボツワナのセロウェ村に亡命。
1986年に亡くなるまで何千通という手紙を書く。
その十数年後、わたしはセロウェ村でひとつひとつ手紙をめくっていた。
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手紙を書く行為は、きまった相手だけに提供する文章を創造するということで、
そこにはある種の特殊な空気があります。
いまでは、便利な世の中になっています。
でも、ときおりタイプライターの気持ちを思い出してみたいと思うのです。
こういう、メールマガジンにしても。
風邪などひかれていませんか。
ずいぶん流行しているみたいです。
どうぞご自愛くださいませ。
読んでくださりありがとう。
あふりかくじら
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『あふりかくじらの自由時間』【39】2004年1月26日発行
【発行者】 あふりかくじら
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