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『あふりかくじらの自由時間』【37】

発行日時: 2004/1/16

○o.・゜゜・。★・。.・゜゜・○o.・..・゜゜・。★

      あふりかくじらの
             じゆうじかん
                     【37】

○o.・..・゜゜・。★○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。★

探偵小説はお好きですか。
たとえば子どものころ、どんな本を読んでいたでしょう。

わたしの読書はいつも気まぐれな読み漁りで、たとえば
子どものころには江戸川乱歩から赤川次郎まで適当に
ひろっていった時代があり、高校生になってからは、
本格推理と呼ばれる綾辻行人氏の館シリーズを(トリックや台詞まで
覚えてしまうくらい)熟読したりなどしてきましたが、
果たして探偵小説と推理小説の境界線はどこにあるんでしょう。

探偵が出てくる小説を単純に探偵小説と呼ぶのであれば、
最近のお気に入りの一冊などまさにそうかもしれません。

それはともかく。

★ ★

いかがお過ごしでしょうか。
日本では、雪が降ったりしているようです。

 ○o.゜゜・。★

「サバンナのミス・マープル」と呼ばれたボツワナの女探偵
プレシャス・ラモツエの物語『No.1レディース探偵社』シリーズは
ベストセラーとなった。

主人公のマ・ラモツエは、父親の死後に彼の遺産の牛を売って
ボツワナの首都ハボロネで探偵社を開業する。
けっこう太めで離婚経験があって、洞察力と行動力に秀でた愛すべき女性。

眉をひそめるような難事件や大事件ではなく、人々のごく普通の日常生活の中で
おきたこと、例えば浮気調査であるとか失踪人の捜索だとかを、
マ・ラモツエが白いバンを走らせて解決させる。

★ ★

昨日エディンバラ大学から届いた卒業生向けの冊子に、その小説の作者である
アレクサンダー・マコール・スミス教授のインタビュー記事が掲載されていた。

彼は、エディンバラ大学で医療法を教える教授だという。
本によるとジンバブエ生まれのスコットランド人で、スワジランドやボツワナで
教えるなど南部アフリカとのかかわりが非常に強いひとらしい。

残念ながら、わたしの在籍していたエディンバラ大学のアフリカ研究センターとは
関わりがなかったようで、在学中に彼を知ることもなかった。
(エディンバラには有名な作家が何人もいるみたいでなんだかうれしくなった。
 例えば『ハリー・ポッター』のJKローリング氏とか)

★ ★

インタビュー記事によると、彼がボツワナの女探偵プレシャス・ラモツエの
小説のインスピレーションを受けたのは、1980年のことだという。
ボツワナに滞在していたとき、身体の大きな女性が鮮やかな赤いドレスを着て
鶏を追いかけているというのどかな風景を目にして、陽気なボツワナ女性の
話を描きたいと思ったという。

それが実現されたのは1997年のこと。
最初はスコットランドの小さな出版社から出されたが、口コミでどんどん広がり
後にアメリカで爆発的に売れるようになって、出版後数年してからベストセラーに
なったのだという。

★ ★

34歳の女探偵プレシャス・ラモツエは、アフリカやボツワナを心から愛し、
とても誇りに思っている。
彼女の温かくてまっすぐな人柄は、周りの人々を幸福にしていく。
事件の解決だけではなくて、彼女にはしゃきんと背筋の伸びたモラリティが
あって、そして読者もいつしか愛着と信頼を寄せてしまうような、
ぴったりした冷静さと優しさをあわせもっている。

探偵小説に出てくる探偵をこんなに人間的に好きになれることって、
あまりないような気がする。

★ ★

ボツワナのあたたかい面、ほのぼのとしたところを、ボツワナの人の視点を持って
表現したその小説は、読んでいてとても気持ちが良いものであった。

白いバンが、ボツワナ大学やモールの前を走っていく様子、
マ・ラモツエがブッシュ・ティを飲んだり友人に会ったりする様子は、
世界中のひとに、ボツワナを遠い国でなくもっと身近なところとして
感じさせてくれるような、そういう機会を与えてくれるのかもしれない。

 ○o.゜゜・。★

さて、ここ日本では芥川賞・直木賞の受賞者が史上最年少だったということで
話題になっていますね。
才能あるひとたちが、もっとたくさん世に出てほしいと思います。

最近どんな本を読まれましたか。
どんなことを感じましたか。

いつも読んでくださりありがとう。

                 あふりかくじら  

 ○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。○o.・゜゜・。★

『あふりかくじらの自由時間』【37】2004年1月16日発行
【発行者】 あふりかくじら
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