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メールマガジン『雲上』 〜読者へつなぐ〜 第102号
毎月、05日、15日、25日配信 2006/06/25
http://unjyou.kairou.com/
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……………………………………… も く じ …………………………………………
【1】 前書
【2】 秋山真琴はいかが?「SOUND OF MUSIC」 第12回
【3】 連載エッセイ「塑性言論」 第3回
【4】 編集後記
◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
【1】 前書
──────────────────────────────────────
世間はサッカーですね。ボールを蹴っていますね。時々見ているのですが、なぜサッカ
ー選手には(略)不自由な(後略)。まあそんなわけで、日本戦の裏で行われているプロ
野球のような雰囲気ではじめたいと思います。雲上ですよ。
後略。
◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
【2】 秋山真琴はいかが?「SOUND OF MUSIC」 第12回
著/秋山真琴
──────────────────────────────────────
いらっしゃいませ、ようこそ秋山真琴へ。
ご注文お決まりでしたらどうぞ。え、ええはい、こちら幻想風味で、かしこまりまし
た。
……マスター、十一番様オーダーいただきましたぁ! 瑶ちゃん幻想風味でひとつ!
…………………………………………… 504文字……………………………………………
遠くで風が鳴っている。溜め息とも唸り声ともつかない音が、洞窟の奥から聞こえてく
る。水が滴り音が響く。溜まった氷にヒビが走る。空気が軋み、それが少女の囁きような、
甘い吐息のような音を作る。幾つものの音がその鍾乳洞にはあった。暗闇の中でだけ光る
鉱石が明滅している、指揮者のように、あるいは観客のように。
天然の音楽は既に何万年も、何億年も奏で続けられている。時を経て書や宝石が魂を宿
すように、鍾乳洞に満ちた音楽も魂を得ていた。やや紫がかった乳白色の魂が、優雅にた
ゆたっている。しんと冴え渡った空気を、音は乗りこなしている。
唐突に扉が現れた。蒼い瀟洒な扉は、誰も存在しない向こう側から開けられ、誰も存在
しない向こう側から見知らぬ男が顔を覗かせた。白い髪に月のような瞳。演奏が乱れる。
それを何故か男は悟ったようだった。詫びるように一度、瞬きをして男を去った。扉が閉
められると同時に、それは初めからなかったように消え去った。演奏再開される。
――時を駆ける彼でさえ彼でさえ聞くことができないのだ。
その音楽はまだ誰も聞いたことがない。まだその存在を誰にも知られていない。それは
まだ存在していないことに等しい。
…………………………………… 「未明の幻想楽団」 ……………………………………
この作品に対するご意見・ご感想は編集部まで:unjyou@ml.kairou.com
次回は第103号(07月05日配信予定)に掲載予定です。お楽しみに!
◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆
【3】 連載エッセイ「塑性言論」 第3回
著/桂たたら
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「桂たたらの頭のなか」第三弾! 次号の回廊にも掲載を予定している書き手は、いかに
して読者を萌えさせるのでしょうか?
……………………………………………連載小説……………………………………………
――萌えとはギャップである
○○・○○
さあ、○に好きな名前を入れて名言をでっちあげ、人生の糧としましょう!
萌えだなんだと騒がれる昨今、エンターテイナーであらんとするならば、この単語は避
けては通れませんよ!
というわけで今回の話は「萌え」というものについて、です。
とはいえ、萌えの発祥や細かい定義に言及するのではなく、
萌えとはどのようなキャラクタに、どのようなシチュエーションで発生するのか、
そこに焦点を当ててみたいと思います。
*
まずは私のスタンスから表明しますが、
絵だけを見て萌える、
ということはあり得ない、のです。
すこし詳しくお話しいたしますと、この場合の「絵」とは、イラストのみのもの、つま
り文字や動きのないものを指します。そして、その「絵」を見て、「このイラスト可愛い
ー萌えー」ということにはなり得ません! そんなものは萌えではないのですよ! 分か
ったかこの○○め!
興奮しました。
はっきり言えば絵を見て「萌えだ」と感じたとしても、それは「萌え」とは似て非なる
ものなのです。
(ただ、今、「それは萌えではない」と申しましたが、これにも例外がありまして、「イ
ラストを見た瞬間に生じる脳内の妄想に萌える」ということはあり得るのですが、これは
今回は考慮しません。ポイしておいてください)
ではなにが萌えなのかと申しますと、冒頭で述べたように、中身と外見、普段とたまさ
かのギャップこそが萌えの正体なのです。
良いですか? 濃い目でいきますよ?
見た目は十歳、実年齢は百歳オーバーの金髪女性吸血鬼。萌えですね。
普段の言動は大人びているのに時折子供っぽくなる火星の水先案内人。萌えですね。
無表情で口癖はバカ野郎だけど根は素直で姉を崇拝している三女。萌えですね。
口をつくのは悪態だけれどたまの本音は構ってほしい、三番目の薔薇乙女。萌えですね。
いえ、「それは萌えないよ」といった類の反論は受け付けません。
(このラインナップ、趣味がばれるんじゃ)(開き直ればいいじゃん)
さて、では、「萌えがギャップだって? そんなもん知ってるぜWAHAHA」という
つわものな方も、そうでない方も、ここで少し考えて見ましょう。
そのキャラクタのイメージにそぐわない言動や格好をさせることが「萌え」だと言うの
なら、一体、どのような「外見と内面の組み合わせ」、「普段とたまさかの組み合わせ」
が理想的に受け手を萌えさせることができるのでしょうか?
まあ、「そんなもん物語の語り方次第だよ」と言ってしまえばそれまでなのですが、実
際そうなので、それまでなので、萌え理想形は人の数だけ、という結論で落ち着こうと思
います。
*
しかし、ここで話が終わってしまっては尻切れトンボも良い所なので、もう少しお話を
続けましょう。前述の「物語の語り方次第だよ」の部分について、です。
さて、
理想形は人の数だけ、と言っても最大公約数的な萌えも存在していることは確かです。
じゃなけりゃツンデレがこんなにも流行るものか! 妹系がこんなにもはびこるものかよ
! まあ萌えるから、否、萌えさせられてるから良いんですけどね! で、『つよきす』
って面白い?
この辺私に語らせたら歯止めが利かなくなるのでその前に抑制しまして。
それら「萌えキャラ」の特徴を系統立てて分類すると、いくつかの組み合わせのパタン
がみえてくるはずです。例を挙げるなら、
「ハードボイルド」で「寂しがりや」で「コート」。「真面目」で「ドジっ娘」で「眼鏡」。
「女の子」で「闘う」で「和服」
「寂しがりや」「生意気」「緑目」
なんてのも。
しかしこれらは一部であり、また外装的なものでしかありません。真に重要なことは「そ
のキャラクタの萌えが最大限発揮されるシチュエーションを用意すること」なのでありま
す。それはお膳立てとも言いますね。意外とこれが一番重要だったりするんです。
さて、話が飛び飛びなので、最後にまとめです! というかもうここだけ読めば十分で
すよ!
萌えは外見と内面、普段とたまさかのギャップから発生する。「外見」「内面」「普段」
「たまさか」の組み合わせは既存のキャラクタを参考にして、効果的な組み合わせを探し
てみる。萌えキャラが作製できたらその「萌え」が最大限発揮できるシチュエーションを
用意して差し上げよう。
さあ! これで君も萌えキャラ博士!
*
さて、次回もまた要望があれば、普遍の物語、についてお話します。……なんて書くと
なんだかゴタイソウな感じがしますが、まあ、ノリはいつもどおりです。あ、気付けば
『塑性言論』も今回で三回目になるんですね。
要望がなければ次回はモータの話をします。あなたはハイパーダッシュモータ派ですか、
トルクチューンモータ派ですか? 掛け声でジャンプしたり曲がったり、どんな操作系な
んでしょうね、ジャイアントロボみたいなものですか?
ご清聴、有難う御座いました、桂でした。
(BGM 「巫女みこナース・愛のテーマ」)
…………………………………………… つづく ……………………………………………
この作品に対するご意見・ご感想は編集部まで:unjyou@ml.kairou.com
次回は第105号(07月25日配信予定)に掲載予定です。お楽しみに!
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【4】 編集後記
──────────────────────────────────────
前略。
いかがでしたでしょうか。『雲上』では現在、作品募集を行っています。詳しくは下記
公式ページをご覧ください。
そういえば梅雨ですね。天気予報を見ずに出かける人は泣きましょう。僕のことか。僕
のことでした。では、また、十日後に。
*公式サイト
http://unjyou.kairou.com/
*編集部
unjyou@ml.kairou.com
次回の配信は06月25日を予定しています、それでは。
……………………………………… 公 募 ………………………………………
本誌『雲上』では、アイデアと感動に満ちた作品を募集しています。
対象は「文章で表現されるすべての作品」です。
著作権等の問題が無ければ、既に何らかの形で公開された作品でも構いません。
編集部では作者との共同作業で作品をより良くするシステムを整えております。
たくさんのご応募を、お待ちしております。
まずは編集部までご連絡ください:unjyou@ml.kairou.com
……………………………………… 奥 付 ………………………………………
発行日:2006年06月25日
発行元:雲上回廊
発行者:秋山真琴
編集者:キセン
遥彼方
言村律広
恵久地健一
ご意見ご感想:
unjyou@ml.kairou.com
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