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Vol.119  日本スケート連盟はスケート界の姉歯建築士だ! 松井政就の『賭け遊びコラム』

発行日時: 2005/12/27




Vol.119  日本スケート連盟はスケート界の姉歯建築士だ!

 浅田真央がトリノ五輪に出場出来ないことが確実となった。

 ジュニアで浅田真央が登場してから度肝を抜かれずっとウォッチしてきた。特にシニアデビューしてからののグランプリシリーズは欠かさず見てそのすごさに感服してきた。年齢制限というルールのために世界選手権などの国際試合に出られないが、出られれば金か銀は確実の実力であろうと思っていた。いずれにせよ、国際スケート連盟の年齢制限ルールは変えられず、浅田真央はトリノに行けなかった。

 そんな中で行われた日本選手権で浅田真央は2位に”させられた”。大会前から、きっとそうなるのだろうとぼくは周囲に漏らしていたし、有馬記念の会場でも、有馬の話より浅田の話ばかりが盛り上がった。
 なぜなら、もしも1位だと「なぜ1位の選手が出られないのだ!」というクレームが世間から来てしまうからだ。それを封じ込むために、意図的に2位にさせられるのではないかと言ったのだ。そうすれば「1位と3位の選手は出る」ということで、形式的な体裁は整うからだ

 結果はやはり2位。
 あの採点に疑問を持った人も多いのではないか?
 世界大会で優勝1回、準優勝1回、グランプリファイナル圧勝と3戦2勝でしかも2位以下をブッちぎる浅田の点数は、なぜか日本選手権だけ相対的にガクンと低い。共にグランプリシリーズに出た荒川は3位が精一杯。浅田の影も踏めなかった。それが今回はたったの1点差。1位になった村主選手は浅田に大差を付けての優勝だった。

 ぼくは日本の採点には常々疑問を持っていた。それは「世界戦」と「国内戦」との採点内容があまりに違うからだ。演技のパーツ評価の見地からのみ判定しているとしか思えない日本審判と、スケートを一つの芸術として、氷上ダンスの見地からもしっかり採点する欧米審判との差を感じざるを得ないのだ。

 それが最も顕著に出ているのが演技と演技の繋ぎの部分、特にジャンプに至るまでの滑走部分の演技である。日本選手は欧米選手と比べてここが格段に弱い。比較にならないほど弱い。ジャンプの前にじっと動かずただ直線に滑ってジャンプ箇所まで到達する箇所は「演技していない」わけであって、その事を揶揄して、「ミス・よっこらしょ」と呼ぶ人もいるほどだ。

 浅田真央にはそうした問題が全くない。演技が全て流れるようにつながっている。ジャンプの前にも演技をしていてポン!と飛ぶ。演技に途切れがない。それはスルツカヤと比較してもその優秀さは歴然としている。まして日本選手と比較すればあまりにもの差を感じる。国際大会ではスケートの持つそうした「氷上ダンス」としてのポイントも当然評価されるので、国際大会で浅田は評価される。

 だが、日本審判だとそこの評価が甘い。だから浅田以外の選手はそこで点が落ちない。
 裏を返せば、そうした繋ぎでマイナスされないために、そこが弱点として本人たちには見なされない。つまり問題が問題であると認識されないから一向に直らないのである。
 このような採点姿勢では、国内戦と国際戦との結果があまりに違うという現象が今後も続くであろう。

 今回は問題がもう一つある。
 トリノ行きを決める「総合ポイント制」という日本スケート連盟の基準だ。それまでに出た試合のポイントを加算していくというナンセンスな代物を一体誰が考えたのか。それは、チャンピオンを決めるに最もやってはならない方法なのだ。
 それはまるで「過去に走った総距離」でマラソン代表を決めるくらいに意味がないし、プロ野球の日本シリーズを、試合をしないで過去1年間の総得点と総失点で勝ち負けを決めることと同じだであるし、競馬なら、年間で1度もG1を勝てないのに、何度もレースに出て稼いだ総獲得賞金だけで年度代表馬を決めるようなものだ。
 まったく意味がない。
 あの方法は即刻廃止すべきだろう。
 あの悪しきルールによって、中野友加里のように、登り調子で本番に向かって更に上昇していく可能性があった選手が、このナンセンスな仕組みのせいで落選した。グランプリファイナル3位で、NHK杯優勝という、浅田に次ぐ実力の選手が出られないのだ。事実上、日本のエースと二番手の選手が出られないことになった。

 結果的に選ばれたのは、(調子を崩した安藤は別としても)今回の大会が生涯のピークで、もうこれ以上上がり目があるかどうかわからないベテラン二人だった。荒川のスピンは加速する前にいつも止めてしまうし、一つ一つの演技が十分な長さではない。中野のドーナツスピンと比べると安定度とキレともに比較にならない。

 しかも、『トリノ五輪フィギュアスケート女子代表3人の選考について、GPファイナルで3位以内に入れば内定が得られることになった。10日開かれた日本スケート連盟フィギュア委員会が方針を固めた』(日刊スポーツ既報)通り、中野友加里選手はその時点で選ばれる筈が、GPファイナルの表彰台に立った後に謎の見送りになり、そして日本選手権での謎の低得点だった。
 以下に、選手とコーチの関係を書いておこう。

 1位 浅田真央  1901点 山田コーチ
 2位 安藤美姫  1865点 城田強化部長 内定
 3位 中野友加里 1643点 山田コーチ
 4位 恩田美栄  1564点 山田コーチ
 5位 荒川静香  1560点 城田強化部長 内定
 6位 村主章枝  1555点 城田強化部長 内定
 (※2005年12月18日現在)

 これ以上言うのは止めにする。
 ここまで言えば、後は読者が自分で判断すればいい。

 男子採点ミスなどの問題も含め、城田強化部長は疑惑の責任を取って職を辞すべきだろう。


 
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