Vol.116 変わりつつあるマカオ 松井政就の『賭け遊びコラム』
発行日時: 2005/11/12Vol.116 変わりつつあるマカオ
約1年ぶりのマカオだ。
当初の予定では7月に来る予定だったが、スケジュールの関係で延期になっていたところ、先だって行われた世界旅行博覧会の抽選でマカオ旅行チケットが当たってしまって(Vol.105参照)、今回のスケジュールで来ることになった。
それにしても中国に返還されてからのマカオの変貌ぶりは恐ろしい。この「恐ろしい」というのは決して良い意味ばかりではない。強大な資本力にモノを言わせて参入してくるアメリカ企業と、資本を呼び込みたい中国政府の思惑が一致した(してしまった)結果、およそアジアの雰囲気にはなじまない巨大化したカジノの増加となっている。
そうした動きに伴ってマカオ島内部の乱開発も進み始め、非常に心配していたところ、マカオは近頃「世界遺産」としての指定を受けた。これはあくまで憶測だが、この指定は、観光資源としても歴史的遺産としても価値のあるポルトガルの文化と融合した独特のマカオの町並みや食文化、生活文化を残そうという動きにつなげる意図があったのではないかと思う。
香港も、資本の流入によって過剰な資本主義化が行われ、もともと地元にあった生活様式や芸術的風土的特徴がみるも無惨に減少した。更に悪いことに、中国への返還と相前後して、ボートピープルや中国本土からの密入国者を多く抱えていた貧民窟などが消され、香港の特徴でもあった怪しさが消滅したことを、残念に思う人は少なくない。
そうした香港をみて、マカオの行く先に危惧を抱いた人も多かったが、この世界遺産指定が一つの歯止めとなることを願う。
話をマカオに戻すと、新しく参入したアメリカ資本のカジノでは、香港系と思われるイカサマ師にいいようにやられている。ぼくも一度目撃したことがある。その手法をみて、なぜ彼らがマカオに元からあったカジノ(リスボア等)でイカサマをしなかったのかわかった。いや、しなかったのではない。できなかったのだ。スタンレー・ホウ氏のカジノで、なぜ、あの独特の形状のチップを採用しているのか、そのわけをアメリカカジノはもっと研究すべきだろう。
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