集英社新書「賭けに勝つ人 嵌(はま)る人」の著者・松井政就のコラム。賭け、スポーツ、遊びなど取材を通して感じたことをお届けします。
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松井政就の『賭け遊びコラム』 フェブラリーS
発行日: 2005/2/18
Vol.63 強さのバロメーター 〜フェブラリーS〜
早いものでもう2月も中旬。早速G1第一弾のフェブラリーSを迎えてしまった。
「迎えてしまった」というのは、毎年、このレースになってようやく、マジメに研究しようという気になるからだ。まあ、それまでも決して不真面目なわけではないが、G1にでもならないと沢山賭けないし、自ずと力が入りにくい。
やっぱり最初のG1くらいはビシッと当てたいものだ。
今回のG1に臨むにあたり、ぼくが最も重視したのは「強さのバロメーター」である。誰にでも自分なりに馬の強さを計る判断基準があるだろう。 ぼくの場合のそれは、その馬が勝った時に「2着馬に付けた着差」と 「その2着馬の人気」である。
2着馬との着差についてはシンザンでもない限り、説明の必要もないだろう。
問題は2つめの基準「2着馬の人気」である。 これは前々からぼくが競馬の検討に導入しているノウハウ。簡単に説明しよう。
例としてテイエムオペラオーとスペシャルウィークを取り上げたい。
まず、後輩のTMオペラオーから。この馬はご存じの通り、メイショウドトウとのマッチレースで歴史に名を残した。つまりTMオペラが勝ったG1では大体毎回メイショウドトウが2着。そしてその馬がほぼ常に2番人気だった。
それに対してスペシャルウィークはどうかというと、ダービー1着時の2着が超人気薄のボールドエンペラーで馬連は万馬券。春の天皇賞は堅かったものの、秋の天皇賞では当時は人気薄だったステイゴールドで馬連はまたも万馬券。続くJCはまるで無視された存在の香港馬インディジェナスを連れてきて大万馬券。
何を言いたいかと言うと、TMみたいなケースはごく稀なケースということ。強い馬は、得てしてスペシャルウィークのように人気の無い馬を連れてくるということ。これは何を隠そう「その馬を負かしに行った他の有力馬が総崩れになった」ことに他ならない。その結果、ライバルたちが潰れたところに気楽な人気薄が一発突っ込んだ結果なのだ。
ぼくも本や講演会などで何度も話してきたが、「圧倒的な強い馬が来る時は、相手は人気薄」ということなのだ。
今回のフェブラリーSに出走馬で見ると、そのタイプの馬が一頭参戦している。それはメイショウボーラーだ。
ダートに転向してからの2戦ともに、2番人気以下の有力馬は全て消え、2着にはともにまるで勝つ気の無かった最低人気や9番人気が突っ込んできている。つまり並のダート馬では太刀打ちできない能力を備えている馬であることはどうやら間違いなさそうだ。
というわけでぼくの本命◎はメイショウボーラー。
同じようなステップで参戦してきた馬の中に、これを負かせる馬はいないだろう。勝負になるのは、既にG1で幾度となく通用し、取りこぼしの無い馬と騎手、安藤勝己とアドマイヤドンのコンビ以外にないのではないか。こちらもディフェンディングチャンピオンとして迎撃体制は万全の筈だ。
是非、1点で仕留めたいレースである。
松井政就
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