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松井政就の『賭け遊びコラム』 Vol.61 ラスベガスで見た奇怪な集団
発行日時: 2005/2/17Vol.61 ラスベガスで見た奇怪な集団
前回に続きラスベガスの話。
今回の仕事は、世界拡張を狙う某巨大カジノグループの経営者たちと打合せをするためのものだった。その仕事そのものは極めて順調に進み、夜になれば当然の如く、カジノに興ずることになる。半ば、目的の半分はカジノプレイヤーとしての活動なわけだ。
するとぼくがいたバカラテーブルに、3人のビジネスマンがやってきて腰をおろした。当時はラスベガスコンベンションセンターでエレクトロニクス関係のショーがあったのだが、3人の会話から、それに参加するために来ていた某有名日本企業のビジネスマンたちであった。様子から、一人が部長で、残る二人は課長か係長。
それだけならば何もおかしな話ではない。
驚いたのは彼らがゲームを始めてからだ。3人がみな、同じ目にしか賭けないのである。いや、そういう言い方は正しくない。課長と係長それぞれが一旦は好きな目に賭けようとする気配はあった。しかし部長が賭けた目が自分と異なると「やっぱ、そっちですよねぇ〜」と言って、部長と同じ目に賭け直しているのである。
それで当たるのならば話はわかる。しかしその部長の目はとにかく外れるのである。なのに部下二人はまるでたいこもちの如く、部長とおんなじ目にしかチップを賭けない。そして外れる度に「こんな事ってあるんですね」と意味不明の相づちを打っている。
あまりにも奇妙な彼らの行動に、遂にディーラー(←ぼくとは知り合い)がしびれを切らし「彼らにゲームのやり方を教えてやってくれないか」と言い出した。
仕方なくぼくが3人に話しかけると、「いいんだ、俺たちは楽しむためにやっているんだ」との返事。それをぼくが通訳すると、ディーラーは思わず両手を広げて眉をひそめた。
いいか悪いかの問題じゃない。そのような光景は奇妙なのを通り過ぎて、気味が悪いのだ。何かの宗教儀式か、何かのおまじないにしかみえないのだ。
話を聞いていたらどうやらカジノの後には彼らは飯を食い、その後に風俗店に向かうようであった。 そこでも3人は同じ飯を食い、同じ女を相手にするのだろうか?
彼らが去った後、ディーラーがぼくに尋ねた。
「日本の会社はボスと同じ事をすると何か良いことでもあるのか? それとも彼ら(=部下たち)は、ボスに脅されて同じ目に賭けさせられているのか?」
松井政就
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