松井政就の『賭け遊びコラム』 菊花賞
発行日時: 2004/10/24Vol.46 苦渋の決断 〜菊花賞〜
昨年の11月8日の百日草特別からはじまったぼくのコスモバルクの追っかけの結果が、明日、出ることになる。
昨年のあの日、東京競馬場のパドックで見て、「バランスの良い、いい馬だな」と思って単勝を買ったところ、9番人気という低評価ながら1着したコスモバルク。それ以来、ずっと単勝を掛け続け、その半分がパーになった皐月賞に、全てがパーになったダービー。
それから、菊花賞こそは勝ってほしいと思いながら、本番までの道のりを見てきたが、不安を持ったままの菊花賞となった。 データから見れば、前走のセントライト記念のタイムは、レコードが出た平成元年ジャパンカップの2200m通過タイムと比較してもひけを取らない。コスモバルクの能力には疑いを挟む余地がない。 しかし、だからこそ、菊花賞に向けては却って不安を抱えることになった。
京都新聞杯がトライアルから外れてからの過去4年、前走を勝って望んだ馬は悉く消えている。菊花賞の傾向はいま、確実に変化しており、それは春のクラシックで優勝経験のある1番人気馬が全滅していることからも明らかだろう。そんな中、セントライト記念を逃げ切って望むコスモバルクには一抹の不安を感じざるをえない。
地方競馬の命運を賭けたバルクの挑戦には頭が下がる。そこにはある種の執念を感じる。しかしあまりに執念を込めた臨み方は、勝負事では必ずしも良いばかりとは限らないのも、また、事実であろう。
今回は馬券を半分に分けたい。半分はコスモバルク。そして残りはハーツクライ。
前走の神戸新聞杯。武豊騎乗のハーツクライは中断から後方に控え、追い込み脚がかかり始めたのも、レースがあらかた決した頃であった。完全に、本番よりも1000m短いトライアルで、脚を計ったように見えた。しかも終いは33.8。 2000mで差されて3着ではなく、差してきて3着だった馬が、それより1000m長い菊花賞を走る。 ◎がズラリと並ぶことは当然かもしれない。
約1年にわたってコスモバルクを主張してきた身として、ぼくは責任を取るためにバルクの単勝を買うが、みなさんにはハーツクライをお奨めした方が良いかもしれない。
最後に一つだけ願うことは、ラフィアンの岡田氏が、レース前に五十嵐騎手につべこべ理屈を言わないことだ。
ダービー時には誉めたが、皐月後のコメントとダービー後のコメントを見る限り、レース観、勝負観に揺らぎが見えている。ここまで来たらもう、口を挟まず、五十嵐に全てを任せてほしい。
松井政就
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