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気鋭の経営コンサルタント藤原雄一郎が時事問題に鋭く切り込みます。政治、経済の旬の話題をわかりやすく解説し、ビジネスマンとして必須の情報に仕上げます。これであなたは時代の変化を的確に一掴み!
- 最新号:2008-08-29
- 発行周期:月水金
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藤原雄一郎の時事通信 参院選の結果について
発行日: 2007/8/1
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メールマガジン534号 2007/08/01日発行(月・水・金発行)
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□□ 参院選の結果について □□
ご承知のように参院選は自民の大敗北で終わりました。マスコミは実にヒステ
リックに安倍続投を批判しています。特に「安倍おろし」に狂奔した朝日新聞
はせっかく自民大敗に成功したのに、肝心の安部総理が居座ることに対して、
社説で狂ったように批判しています。朝日新聞は「安倍続投にはあきれた」と
言っていますが、朝日新聞の常軌を逸した感情的な報道姿勢こそ「あきれた」
ものです。報道機関ではありません。
その中で、何と労働組合の総元締めである連合の高木会長がきわめて冷静に次
のように言っています。
まず高木氏は「政治とカネや閣僚の問題発言など自民党の失点があるので、今
回は有権者が民主党に票を入れた」と述べ、民主党の勝利は「敵失」だったと
分析しています。まことにその通りで、自民敗北の最大の原因は閣僚のお粗末
さで赤城大臣はまさに自民大敗北への「トドメ」をさしたと言わざるを得ませ
ん。
また高木会長は「次の衆院選に向け、政策準備をていねいにやってほしい。解
散だけにギラギラすると国民の支援を失う」と語り、衆院解散に追い込むため
の与党との駆け引きより、自らの政策の充実を目指すべきだと提言しまた。ま
さにその通りで、今回の民主の甘い言葉には財政的な裏付けが何もありません。
せっかく参院で議会運営の主導権を担うことができるようになったわけですか
ら、国政調査権を活用し、何でも反対と寝っ転がるのではなく、民主党本来の
美点である政策をしっかりと打ち立て、「やはり信頼できる民主党」との評価
を確立してこそ初めて政権担当の準備ができたと思います。民主党の支援団体
である、この「労働組合の元締め」の高木会長の含蓄のある言葉を小沢代表は
かみしめてもらいたいと思います。
安部総理が退陣し、早期の解散総選挙に打ってでても、現状は何も変わらず、
ジリ貧になるだけです。そこをマスコミは「安倍退陣、衆院の解散総選挙」を
すれば全てがバラ色であるかのごとき幻想を振りまいています。現在の衆院は
三分の二の勢力を誇る与党の大切な宝で今後しばらくはこれ以上の宝を手に入
れることはできません。ですから早期解散などするはずがないのです。早期解
散は与党にとって自爆テロみたいなものです。ここを見失わないで下さい。
さらに自民大敗北の中にあって安部総理肝いりの候補者はほとんど当選してい
ます。6勝23敗と惨敗した1人区のうち、和歌山の世耕弘成首相補佐官(広
報担当)、群馬の山本一太、山口の林芳正両氏らが当選しています。東京選挙
区で当選した丸川珠代氏も、安倍首相が人選した候補であり、逆に同選挙区で
は、3選が有力視された伊吹派の保坂三蔵氏が落選しました。 比例代表でも、
やはり首相補佐官(拉致問題担当)の中山恭子氏、教育再生会議の担当室長に
抜てきされた義家弘介氏などが、公示直前の出馬にもかかわらず当選しました。
安部総理が「現状の候補者では選挙に勝てない」からと候補者の差し替えを要
求したのに、現状を理解しない青木-片山ラインは断固拒否しました。そして
旧態依然の既得権益層の組織固めで選挙を戦い、惨敗したのです。ですから参院
自民党の改革こそ急がねばならないのです。小泉前総理は文字通り「自民党の
古い体質をブチ壊した」のです。そのあおりを後継の安部総理がモロに受けた
と解釈しましょう。
民主党は小沢代表の古い自民への先祖返り選挙に打ってでましたが、唯一良か
った点は若い候補、女性候補を擁立し、見るからに古色蒼然とした自民党の候
補と戦わせたことです。「姫の虎退治」がその典型例です。既得権益死守の自
民の組織は小泉さんがブチ壊していますから地方にも賞味期限が切れた自民党
に忠義立てする必要性が無くなったところに、新鮮な民主党の候補があらわれ、
財政的裏付けのない甘い言葉で誘った結果、地方での民主の大勝利に結びつき
ました。
参院自民は「地方組織が壊滅した現状を熟知している安部総理など側近の危機
感を全く無視」し、我を通した結果の大敗北です。このような参院自民を近代
化するのが今、自民党に一番求められていることです。自民党は旧来の既得権
益死守の組織選挙に変わる有効な手段を未だ見つけていません。ここを立て直
さなければ容易に衆院の解散総選挙には打ってでられないのです。解散総選挙
は民主が参院大勝に浮かれて、政策そっちのけで、あらゆる法案に寝っ転がり、
国民の民主に対する信頼が地に落ちた時を見計らって伝家の宝刀を抜きます。
ですから今度は自民が虎視眈々と民主の「敵失」を待つ番です。参院での数の
横暴を縦横に駆使し、すべての法案に対して寝っ転がったら、自民の思うつぼ
です。高木会長の言う「解散だけにギラギラすると国民の支援を失う」という
貴重な言葉をかみしめて、党利党略から離れて、国民の信頼を得ることができ
る政策競争に与野党ともに励んで欲しいものです。そうすれば今回の参院選は
日本の歴史を変える重要なターニング・ポイントとなります。
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