気鋭の経営コンサルタント藤原雄一郎が時事問題に鋭く切り込みます。政治、経済の旬の話題をわかりやすく解説し、ビジネスマンとして必須の情報に仕上げます。これであなたは時代の変化を的確に一掴み!
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藤原雄一郎の時事通信: 日銀短観 景気回復 光と影
発行日: 2004/10/6------------------------------------------------------------
◆◇藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ◇◆
発行者 藤原雄一郎 fuji@inox-m2.com
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藤原雄一郎 政治と経済を語る
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メールマガジン166号 2004/10/06日発行(月・水・金発行)
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□□ 日銀短観 景気回復 光と影 □□
恒例の日銀短観が発表されました。日銀短観とは全国約一万社の企業に対して
景気が「良い」と答えた企業の数から「悪い」と答えた企業の数を引いた、い
わば「景気に関するアンケート調査」のようなものです。
この日銀短観は前回までは大企業や一部中小企業について景気が「良い」が「
悪い」を上回っていたのですが、今回は実に十二年半ぶりに全産業合計で「良
い」が「悪い」を上回る結果が出ました。いよいよ長い低迷から抜け出して日
本経済も逞しく上昇しはじめたことを証明するデータです。
その一方で厚生労働省から発表されたデータでは「生活保護世帯の数が昨年度
過去最高の数値を更新した」ことが明らかになりました。こちらは十一年連続
で増加を続けています。中でも高齢者世帯が全体の半分近くを占めています。
日銀短観は今月の数字であり、生活保護世帯の数値は昨年度のデータと違いが
ありますがこのデータを見る限り「景気回復は本当か」という気持ちがします。
生活保護世帯の内訳を詳細に見てみますと、割合から言えば世帯主の疾病で生
活保護を受けるようになった世帯が一番多いわけですが、増加傾向から見ます
と「働きによる収入の減少・喪失」が多いのがわかります。特に高齢者の場合、
国民年金だけでは生活できず、働いて家計を支えていたのがその収入源を断た
れ生活保護を受けるようになったことがわかります。
さらにデータを見てみますと、全世帯に占める生活保護世帯の割合は1%に対
して、高齢者世帯ではその割合が6%にもなっています。現在年金問題が大き
な関心を引いていますが、このような現実を見せつけられると、今更ながらに
年金の大切さを思い知ることになります。
年金を支払う余裕のない人にはそれなりの配慮が必要ですが、支払う能力があ
りながら支払わない人はこの現実と直面して欲しいと思います。また国民が最
低限の生活が出来るような年金の制度設計の重要さも再認識した次第です。職
員は汚職をし、合理化反対の労働組合を持っている社会保険庁など解体して、
一から出直すべきです。
さて「日銀短観による景気の回復」と「生活保護世帯過去最大」の事実をどの
ように理解すれば良いのでしょうか。
今回の景気回復は過去の景気回復とは異なった点があると思います。それは大
企業にも勝者と敗者があり、中小企業にも勝者と敗者がある「まだら模様の景
気回復」であるということです。藤原通信で何度も議論の対象になったプロ野
球のように、改革をしてこなかった企業に回復の日はささないということだと
思います。
かっての高度成長期のように「努力をしなくても成長のおこぼれにあづかる」
ような時代ではなく、勝者と敗者が明確になる優勝劣敗の時代が到来したので
しょう。
経済が活性化するには、このような自然淘汰は望ましいことですが、生存競争
からは必ず敗者が生まれます。これからの社会は「敗者に復活の機会を与える」
ことと「弱者に最低限の生活を保障する」セーフティネットの構築が大切な課
題となります。
小泉政権の基本である「民で出来ることは民で」「地方で出来ることは地方で」
を徹底的に推進し、経済を活性化すると同時に、忘れてならないのは年金・福
祉問題を抜本的に改革し「全ての国民が最低限の生活だけは確保されている」
社会にしなければなりません。
郵政民営化は徹底的に進めればよろしいが、年金・福祉問題を忘れて貰っては
困ります。そしてその前に社会保険庁に代表される官僚の放漫経営も正して貰
わなければなりません。小泉さんしっかりして下さい。
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