気鋭の経営コンサルタント藤原雄一郎が時事問題に鋭く切り込みます。政治、経済の旬の話題をわかりやすく解説し、ビジネスマンとして必須の情報に仕上げます。これであなたは時代の変化を的確に一掴み!
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藤原雄一郎の時事通信:真のエリートとは?
発行日: 2003/12/9------------------------------------------------------------
◆◇藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ◇◆
発行者 藤原雄一郎 fujiwara@za.wakwak.com
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藤原雄一郎 政治と経済を語る
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メールマガジン042号 2003/12/09日発行(隔日発行)
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□□ 真のエリートとは? □□
ベストセラー「バカの壁」の著者である養老孟司氏が日経ビジネスで
誠に含蓄溢れることを述べておられます。
「エリートというのはどうしたって組織の上に行けば自分が何か決定
せざるを得ないし、決定した時に必ず被害者が出るんですよ。それを
いかに一生背負っていくか。それを心得ている人、それで狂わない人
が本当のエリートですよ」と言っています。
誠に深い言葉です。「意志決定には必ず犠牲者が出る」「その責任の
重圧に耐えられる人材の育成が急務」だと主張されておられます。
昨今の責任ある地位にある人々が、このことをどれだけ自覚している
ことでしょう。認識していない典型はお役人の幹部です。道路公団の
藤井前総裁に見るまでもなく、官僚のトップに「意志決定によって生
じた犠牲者」などという認識があるとは思えません。そもそも官僚に
は責任の概念がありません。そのような人たちが国の大切な意志決定
を実質的にしていることに日本の不幸があります。
先日イラクで痛ましい犠牲にあわれた奥大使の日頃の行動を、事件の
後の報道で知るかぎり、「イラク復興に対する、熱い思いと強い責任
感や使命感」を感じさせる内容ばかりです。奥大使も官僚の一人です。
同じ官僚で、どうしてこのように大きな落差が生じるのでしょう。
それは「現場を這いずりまわる人」と「机上での情報だけで重要な意
志決定をする人」との違いでしょう。養老孟司氏はこうも言っていま
す。
「文科省の上の方の人はほとんど東大法学部卒でしょうな。東大法学
部の卒業生は明治以来1万何千人になるけど、義務教育の教師になっ
たやつは一人もいないらしい。それで教育行政が出来ると国民は思っ
ている。変な国民だよ、そういう点では」
たしかに戦後教育は責任を感じない文部官僚の一貫性のない施策によ
り、教育現場は荒廃し、そして社会の荒廃を招いています。もちろん
教育の荒廃を官僚の責任だけにするのは間違いではありますが、文部
官僚のほとばしる情熱で、教育現場が改善した事例を残念ながら知り
ません。(読者の中でご存じの方がおられれば教えて下さい)
現場を這いずりまわり、現場における人々の悩みも苦しみも肌身で感
じることの出来る人間が、組織のトップとして重大な意志決定をする。
現場を熟知しているだけに、その苦しみが手に取るようにわかりつつ
も、その責任の重圧に耐えながら、犠牲の出る辛い決断をし、その悩
みを墓場にまで持って行く。このようなことの出来る真のリーダーを
私たちは育てて行かなければなりません。
自衛隊には先の大戦で「上官が部下の戦死した遺族に送った手紙」が
沢山残っているそうです。小泉首相もまもなく苦しい決断を下すこと
でしょう。小泉首相の苦しみを私たち国民が分かち合わなければと思
います。またそのような決断であることを望みます。
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