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<<INDEX>>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[Vol.812]
1>> 中台直行便のチャーター開始で、誰が何を得するのか? [宮崎 正弘]
2>> 複雑な元の両替解禁 [長谷川 周人]
3>>[読者の声]台湾歌壇について [広島県 溝上]
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1>> 中台直行便のチャーター開始で、誰が何を得するのか? [宮崎 正弘]
台湾の一方通行だった大陸投資が双方向になる? 観光増がメリット?
【7月7日「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」通巻2245号】
胡志強(国民党幹部)が厦門を訪問している。
かつてパワフルな政治家だったが、大陸の宣伝係をつとめるようでは、この男の政治
的力量もここで終わりか?
国民党名誉主席の連戦は、中国からやってきた観光団体を宴席に招待し、歓迎の辞。
「チャーター便による直結は“中国人の誇り”と述べた。
実際に台湾の馬英九政権は、フィージビリティスタディ(商業化可能性の研究)を始
めた。
対象となる研究課題は金門と厦門に橋を架けると、どういう経済的効果があるか、探
ろうというのだ。
従来は台湾からの一方的な大陸投資で、製造業を中心に五万社、100万人が中国大陸へ
進出。台北から香港かマカオで乗り換え、或いはソウル、東京でのりかえて中国の目的
地へ向かった。
それが直行便となるのだから時間的短縮のメリットは確かに大きい。
大陸からの台湾投資は不動産と株式である。製造業はやってこない。人件費の高い台
湾では、コストがあわないからである。
となれば、ほかの分野で台湾が得するのは観光客ということになるが、マナーを知ら
ず、そこら中にゴミ捨て、痰、唾を吐き散らす人々でホテルや観光地はさぞ汚れること
だろう、と懸念する向きが多い。
それよりも、治安の悪化である。
台湾の有識者らはこのポイントを最も心配し日本での“実績”の数字を挙げて強く警
告している。
たとえば、次の数字。
▼日本への不法入国
2002年 2004年 2006年
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
不法滞在者合計 29676人 32683人 27698人
送還された外国人 8290人 13408人 10251人
▼中国人の日本における犯罪件数
2003年 2005年 2006年 2007年
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
訪日中国人 527796人 741659人 780924人 980411人
中国人の犯罪件数 11535件 11366件 10095件 9664件
外国人犯罪の
なかで中国人の 43・3% 34・4% 36・8% 37・6%
占める割合
(出典「自由時報」、08年7月2日より抄録)
とくにチャーター便のために『開放』された台湾国内の八つの飛行場のなかでも、国
際線乗り入れが30年近く中断していた台北松山空港などでは、入国審査、検疫、税務の
人員のローテーションのやりくりばかりか、入管審査をくぐりぬける中国人をいかに防
御するのか、或いは、チャーター便の殆どの客が軍人であったりして、トロイの木馬と
突如変貌することも考えられ、その割には警戒が緩いのはおおいに気になる所である。
通貨人民元の交換も自由化されたが、人民元は20%が偽札、その防御態勢は整ってい
るのだろうか?
馬英九政権の発足から僅か45日で、いきなり週34便ものチャーター便乗り入りとは、
台湾ビジネスマンのメンタリティは、ここまでリアルなものかと感心するのである。
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2>> 複雑な元の両替解禁 [長谷川 周人]
【7月7日 産経新聞「台湾有情」】
「この人民元、偽札じゃないかなあ」。乗り合わせたタクシーの運転手が、売上金の
中から中国通貨の人民元を取り出し、不安顔で話し始めた。台湾元の持ち合わせがない
という中国人観光客が、人民元の百元札を差し出した。渋々受け取ったうえに、釣り銭
は台湾元で渡したため、もし偽人民元なら踏んだり蹴ったりだというのだ。
むろん台湾では人民元の流通は認められず、違法を承知で受け取ってしまえば、自己
責任で使い切るしかない。にもかかわらず、釣り銭を台湾元で払ってしまうとは、台湾
人のお人よしぶりをみる思いがした。
しかし、お人よしで話が済めばご愛嬌(あいきょう)だが、ことは国家の主権にもか
かわる通貨問題だ。中台関係が急接近する中、台湾当局は中国人観光客の受け入れ拡大
に備え、6月末から人民元の両替を台湾本島で解禁。市中流通こそ認めないが、中台分
断後初めて、大量の人民元が流れ込むことになり、その行方は気がかりだ。
実際、人民元の受け取りを「歓迎!」としたり、レジ裏に人民元と台湾元の二重レー
トを用意したりする店も出始めた。
巨大市場を抱える中国経済に飲み込まれないか? 受け取った人民元の「透かし」を
気にしながらも、観光客の流入が生む経済効果に期待が膨らむ運転手の横顔を見ながら、
複雑な心境になった。(長谷川周人)
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3>>[読者の声]台湾歌壇について [広島県 溝上]
台湾に和歌を嗜まれている方々が居られるとは、全く存じませんでした。大変嬉しく
思います。
台湾の方々の歌集を大々的に、日本で刊行される日の来る事を切に願います。
そうして、多くの日本人に、日本に寄せる思いと国際的正義に雄雄しく立ち上がる日
本を期待しておられるであろう、台湾人の方々の思いに気付いていただく一助になるの
ではとも思います。
●編集部から
孤蓬万里こと呉建堂氏の編著による『台湾万葉集』(集英社)が平成6年(1994年)
に出版、その続編も翌年出ています。
台湾では和歌ばかりでなく俳句や川柳を詠む方々もいて、本会名誉会長でもある阿川
弘之氏は「文藝春秋」の巻頭随筆「葭の髄から」で「台湾の川柳」と題して紹介してい
ます。その全文を紹介していますので、ぜひご一読を。
李琢玉という号で川柳を詠まれた李!)璋さんは蔡焜燦さんの大の親友でもあった方で
すが、初の句集であり、台湾人第一号の句集でもある『酔牛』の出版を目前に、2005年
8月26日に亡くなっています。
■平成18年10月11日発行 メルマガ「日台共栄」第381号
http://www.melma.com/backnumber_100557_3383797
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